あきお「……」
女「儂を殺すか?それとも逃げ切るか?」
あきお「……」
女「答えぬかっ!」
あきお「……」
言葉にはしないがじっと女を見つめるあきおがいた。
女「……ふぅ、気が失せたわ。面白い奴じゃの。儂は消える。ここの潮は村に向かって流れておるからこのまま流されたら辿り着く。」
あきお「え……」
女「ただし。このことは他言無用じゃ。もし広まるようなことあればその時は……儂は躊躇わぬ。」
そう言い放ち女は海の中へと消えた。
数日後、女の言ったとおり元の村まで流された。水はあったため釣りで魚を捕りながらどうにか耐えれたがこんなサバイバルはしたくないと思ったあきおだった。
そして女のことは伏せまさしの亡骸のことを話した。
俄には信じてもらえなかったがあきおが本気で言ってるのが伝わりその場は収まった。
そぅ、あきおが酔って寝ている間にまさしが殺されたのは間違いではない……
滞在から1週間が経ち最終日になった。
あきおはその日もビールを呑みながら糸をたらしていた。しかし上の空でずっと船での出来事、女のことをボーと考えていた。
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