ぴたっ…
あきお「あ……すみません……あの、でも教えてください……、あなたは何者なんですか……?」
沈黙が続いた。
が、……
女「ふ……ほんと面白いやつだな。」
手を下ろしあきおの前にしゃがみ話し始めた。
女「…………
お前さんはエイと漁師の話をしっているか?」
あきお「はい、少しだけきいたこいとはあります」
女「儂は漁師達の慰みものに使われたエイたちの化身じゃ。」
あきお「!!」
女「漁は女人禁制だった。今でこそそれは緩くなり女人もいるが古くからの習わしはすぐには消えぬ。そして肉体労働の漁師達じゃ、何日も禁欲すれば性欲は我慢ならぬ。それが事の始まりじゃ。」
あきお「……」
あきおは何も言えず黙って聞いていた。
女「メスのエイの生殖器は形が似ている。そして感触も似ている。どこぞの漁師が試しそれが広まった。
はは、男の生殖器は感覚が鈍いと聞く、ただ穴があればよかっただけなのだろうな、笑い話じゃ……」
女は俯きながら話を進めた。
女「そんな無下に扱われたエイ達の恨みの集合体がこの儂じゃ。あとは言わなくともわかるじゃろ。」
あきお「……」
女「さて話を戻そうかの。儂はこれを他に知られるわけにはいかぬゆえお前さんを殺さねばならん。お前さんはどうするか?」
女は再び鋭い爪をあきおに向ける。
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