その6
院長は、この病院の3代目だが腕の良い経営者のようである。元々は外科医をやっていたが、先代が亡くなり院長に就任してからは、医者ではなく会社経営者として手腕を発揮しているようだ。
ただ、聖子さんが言うには、相当なマゾで更にコスプレマニアらしく、自分を責めてくれるコスプレが似合う女性と、いつも付き合っていたようである。もちろん、妻以外で。
谷崎さんもSかもね~と聖子さんに揶揄われたが、私の頭中は、ボンテージルックで手を縛られた私を焦らし、言葉責めする谷崎さんが浮かんでいた。私は自称Sだが何故か谷崎さんに辱められる光景が浮かんでいた。
早速、谷崎さんに自分の本性がサドかマゾなら、どっちだと思うと聞いてみたら、「マゾでは無いから、サドかもね」と返答があった。
更にコスプレするなら、ボンテージかセーラー服のどっち?と聞くと、「セーラー服はないない」と大笑いされてしまった。当たり前だが、質問が悪かったと反省した。
「ただ、ボンテージじゃないけど、マスクには興味ありますよ。ベネチアのお祭りで使う感じのマスク。」と谷崎さんが言った。 つづく
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