その13
鈴谷さんは、27歳で未婚、子供の頃から柔道に熱中し、過去に全国大会に出場した経験もあるらしいが彼氏が居た事は無く処女だと告白した。更に、こんなに不細工でデカい女は男性に嫌われているとの脅迫観念から、大学生の時からレズビアンになったようだ。
大学時代から7年間同居していた彼女が居たが、昨年別れてしまい、今は1人でとても寂しいらしい。
そこに自分を信頼してくれ、陽気になんでも話してくれる私と会い、すぐに異性として意識した言われた。ただ男性と付き合った事がなく、どうすればいいのか判らないまま、今の状況になったようだ。
私は、谷崎さんの事で頭が一杯であったが、パートナーが突然いなくなる寂しさは知っていたし、ましてや7年間も周囲と壁を作って彼女と2人だけの世界で生きていたため、いきなり1人の世間は寂しいだろうと同情し、濡れたままだが白衣にビニールエプロン姿の鈴谷さんを抱き締めた。
ひと通り話し終えると、鈴谷さんは落ち着いたようで涙を拭きながら、私にお礼を言うと「私の処女を木田さんに捧げたい」と言いだした。「厚かましいのは判ってるけど、どうか私を普通の女にして下さい、本当にお願います」と頭を下げらながら言った。 つづく
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