ベンチで寝ている愛那に近づくと、酒の匂いが鼻を掠めた。「うわっ…お酒臭っ!!」と霞が言った。それもそのはず。愛那が寝ているベンチの周りには、500のビール缶と酎ハイの缶が何本も転がっていた。恐らく飲んでココで寝たのだ。(うわぁ…この娘飲んべぇかよ)と思った。霞は愛那を起こしたが起きる気配が無かった。俺は周りに散らばってる空き缶を拾い集めゴミ箱に捨てた。中々起きない愛那に「愛那っ!!いい加減に起きろっ」と霞が怒った。愛那は寝言の様に「う~ん…気持ち悪い…」と言ったが起きなかった。「俺がおんぶしますよ」「えっ!?大丈夫?」「多分大丈夫です」「じゃあお願い…私が荷物持って行くわ…」と言って霞に手伝ってもらい愛那をおぶった。ぽっちゃり体型の愛那は重かった。しかも酒の匂いで俺が気持ち悪くなりそうだった。途中愛那が「気持ち悪い…吐きそう…」と言ったので慌てて下ろすと側溝に吐いた。それを見て貰いゲロをしそうになった。なんとか連れて帰り霞が、愛那のバッグから部屋の鍵を出し開けた。最悪な初対面となった。
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