夕貴は毎日お見舞いに来た。家から自転車で30分程の距離を、真夏の一番暑い時間に汗をかきながらやって来た。晃は夕貴に「暑いだろう?…そんな毎日来なくてもいいぞ?」と言うと「大丈夫だよ…それに私アキ兄の彼女だし一緒に居たいから…」と言った。晃は夕貴を愛おしく思った。…手術から一週間が経った。その日は両親と夕貴の3人で来た。雑談をしていると先生が来た。先生が「上杉君…もう一度バスケットしたいかい?」と聞いた。晃は「でも…もう出来ないんでしょ?」と言うと「実はね…もう一度手術を受ければ、バスケット出来る様になるかも知れないんだ…」と言った。敏晃が「それ…どうゆう事ですか?」と聞くと「実はね…来週、ドイツからスポーツ医療専門の先生が、この病院に来るんだ…その先生は今まで、再起不能と言われたアスリートを、復活させた名医なんだ…その先生の手術を受けたら、またコートに立てるかも知れないよ?」と言った。「でもそんな有名な先生なら手術代高いんじゃ…」と夕香が聞いた。
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