両チームともいいリズムでシュートを打ったから、ボールは全然落ちなかった。(何とかリードを広げて楽になりたい)と皆思っていた。先に焦ったのはS大だった。里見は焦りからマークしてる晃を、振り切らない内にシュート体制に入った。晃は(ココだっ!)と思って、ボールを叩いた。「あっ!?」と里見が言った。晃は速攻を仕掛けた。里見は慌てて後ろから晃を抱える様にブロックして2人共倒れた。「ピーっ!」と笛が鳴った。審判の口から「DFっ!白4番…インテンションっ!」と告げられた。会場が「わぁ~っ!」とその日一番の歓声と悲鳴を上げた。…インテンショナルファール…故意のFでH高に2本のフリースローが与えられ、しかもH高ボールで試合再開となる。晃は(ここを決めれば3点差…試合も後1分半…絶対外せないっ)と思った瞬間、ズシッと両肩に重さを感じた。晃はいつになく緊張した。その様子を見て誠が声を掛けた。「晃…外してもいいぞ…外しても俺達の攻撃だから…」と言ってパンっと尻を叩いた。
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