晃は初めてPGで試合に出た。S大のエースPGでキャプテンの里見は、晃のPG起用に驚いていた。里見は県内最強のPGだ。前年はU学の岩槻が県内No.1プレイヤーだったが卒業してもういない。岩槻が卒業してから里見が率いるS大が県内No.1になった。監督は真田のマッチアップも考えたが、高さのバランスが崩れる可能性があったので、晃を任命した。晃はワクワクしていた。里見がボールを持った。晃は腰を落とし身構えた。里見はその構えを見た瞬間(コイツ出来るな)と思った。里見は少し強引に突っ込んだ。晃は対応した。里見は晃のDFを一発で抜けないと見るや、パスに切り替え中のC結城に出した。高梨が結城にプレスを掛けたが、結城は交わしてシュートを決めた。結城は柔のCだった。晃はボールを運んだ。(流石S大…ドイツも厳しいマークをするな)と思った瞬間、里見が飛び込んで来た。晃は反応してクルっとターンをして、里見を交わしそのまま中に切れ込んだ。(危ねぇっ)と思った。すぐにF児玉がカバーに来た。
※元投稿はこちら >>