話は遡り5年前の春、晃は中3だった。晃の家庭は父子家庭だった。晃が小3の時に実母が病気で他界し、一時、父方の母(祖母)が一緒に暮らし家事をしていたが、その祖母も晃が小6の暮れに他界した。それからは晃が家事をしていた。それから3年が経ち、晃が中3になった春、父親の敏晃が突然今の母の夕香と夕貴を連れて来た。そして敏晃は突然「今日からこの人がお前の母親と妹になる」と言った。晃は突然の出来事に混乱した。普通なら受け入れられない状況で、非行に走る所だが、晃はそうならずに2人を受け入れた。4人での生活が始まった。晃は突然出来た母と妹と会話が出来ず戸惑っていた。晃が話す言葉は「おはようございます、頂きます、ご馳走様でした、行って来ます、ただいま、お休みなさい」だけで自分からは話し掛けなかった。しかしこの母子が気になるのか、ご飯が終わってもすぐに部屋には行かず、暫くリビングでTVを見ながら、2人の様子を探っていた。そんな生活が1ヶ月を過ぎる頃には、徐々に話しをする様になった。
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