博です。
初めての充足感を得て、容子の家を出る。
容子は腰が抜けたのか、ソファーへ私が座らせる始末、玄関へ見送りにも来れない様子。
陽子の家の門を閉め、2~3歩歩くと先程の隣家の常子が道を塞ぐように立っている。
何かに紅潮しているかのような顔。
「あのー 差し出がましんですが
あまり 隣家へは 近づないほうが よろしんじゃないですか」と言う。
あんたには関係ない、と無言のまま歩こうとすると「わかりました」と上目線の強い声。
「なにを 言っているんだ
あんたには 関係ないことだ」と言い返す。
するとまた言い返してきて、また私が言い返す。
「こんな路上じゃ 人の目がありますから こちらへ」と常子の家の玄関に導かれる。
そしてまた、さっきの蒸し返し。
しかしその中で、常子が言った「あんな事は・・・・」の言葉が引っ掛かった。
「あんな事って どんな事?」
「・・・・・」
え もしかしてあの時の外の人の気配、常子か?
「あんな事って こんな事か」と常子の薄い胸を触る。
常子はその私の手を払いのける。
払いのける手をまた胸へ。
そんな繰り返しが4~5回続く。
「あぅぅ」
常子の口から洩れる声。
この女感じているのか、そういえば私の手を払いのける力が、弱くなってきている。
手を常子の背に回し、思いっ切り抱きしめ、口を口に重ねる。
「うう」顔を左右に振り、それを拒む。
口を近づけると「いけません」と常子は言う。
空いているもう一つの手で、常子の顎を掴み、常子の顔を固定し、口を押し付ける。
見えないが、常子は口を一文字にして拒否していることだろう。
近すぎる顔と顔、その常子の目は恐怖におののいている。
背中に回した手の力を緩める。
常子の体全体も緩んだ。
その瞬間を待って、口を吸いに行く。
無防備の口の中へ舌を入れ、常子の舌を舐める。
「・・・・・・・・」
ガクン
常子の体が揺れる。
よし大丈夫だ。
口を離し「常子さん 大丈夫ですか」と問いかける。
「・・・・・・」
「一度 部屋へ行きましょう」
二人は履き物を脱ぎ、常子の腰を抱きながら、畳の部屋へ。
私は胡坐をかき、常子は横座り。
向かい合ったのは一瞬。
私は常子にとびかかる。
力ない常子の体は畳の上に大の字。
これからどんな風に料理しようか?
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