先にカミングアウトしたのは麻衣さんだった
「あたし、レズなんだよね」
「ええ~」俺はまさに寝耳に水だった
「でもノンがダメっていうならやめるよ」俺は状態が飲み込めていなかった
「ほら、パートの色白の人知ってるでしょ、こないだあたしが会社で由実姉さんにひっぱたかれた時に一緒にした」課長いわく、「色白の美人奥様」のことだ
「そのひと松田さんって言うんだけど、旦那金持ちなんだけど、変態なんだよね。仕事教えてる時に首の辺りに縄で縛られた跡があって、あたし事情を聞いたの、旦那が縛った跡だった」あの美人の奥様がそんのことを…想像しただけで反応してしまった。
「それから色々話しを聞いてるうちにあたしが少しでも支えになってあげたくなってきて」
「こうなったと」俺は枕元にある伏せられた写真立てを元に戻した。そこには微笑む麻衣さんと、松田さんが頬を寄せて写っていた
「そう、由実姉さんにはレズはもう足を洗ったって言ってあるの。だから黙ってて」
「わかった。由実さんとは無かったの?」
「あったよ、でもさやかちゃんがいるから、教育上良くないってすぐやめにしたの」麻衣さんが遠くを見た
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