俺たちが由実さんの家を出たのは11時近くだった
「ごめんね、ノンくん、自粛中なのに興奮させちゃって」
「いえ、俺の意志が弱いだけなんで」
「君の周りの女性たちはほんとに素敵だよ。僕たちは運命共同体だよ、お互いの家族を幸せにするために頑張っていこうよ」
「ええ、ノンちゃん先生の家族もとても素敵です」俺たちは近くの公園で熱く語り合っていた。
「おっと、君のファンがまたいらしたよ。僕はこれで退散するよ。明後日もよろしくね、僕は当直だから」ノンちゃん先生は車に乗り込み走り出した。ミニバンが俺のそばに停車した。
「ノン、遅くまで何してたの~?」窓から美雪さんが顔を出した。
「美雪さん、この車どうしたんですか?」
「ノンといつでもいちゃつけるように買ったの」そとから中は見えなくなっている
「またまた」
「乗って、わたしだけまだ悶々してるの」俺は車に乗り込んだ。
「えっ、なんで?」
「麻衣さんにはわたしから電話しておいたわ。わたしだけ何もしてもらえなかったから、ノンには家に泊まってもらうねって。そうしたら笑ってたわ」美雪さんは満面の笑みだ。
「姉さん、ノンくんは自粛中なんでしょ、連れ回したダメよ。わたしたちは監視役よ」美雪さんの妹、美海さんが、山田と一緒に後部座席に座っていた。
「美海さんはともかくなんで山田まで?」
「おい、町田、俺は美海の旦那だぞ」山田はニヤけていた。
「さあ、ノンの車はここに置いといて、わたしのマンションに行きましょう」車が走り出した
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