「さやかちゃん、こ、これ、お年玉」親戚に小さい子どもがいないこともあり、俺はお年玉をあげるのは初体験だった。
「ありがとう、お兄ちゃん」さやかちゃんの満面の笑み、可愛いすぎる!
「ノンくん、何緊張してるの~、もしかしてお年玉あげるの初めてだったりして?」美雪さんが俺を覗きこんだ。
「はい、そうなんです」
「気を使わなくてもいいのに、すいませんね」由実さんも笑顔で俺の背中に触れ、中に迎え入れてくれた。
「お兄ちゃん」さやかちゃんが抱きついてきた。
「あら、いいな~」美雪さんが羨ましそうに言う
「さやか、ノンくんは麻衣の旦那なんだからね」由実さんがたしなめる。少しよそよそしいと感じたのはそのせいだったのだ
「俺から言うのもなんですが、麻衣さんはその辺は気にせず、今まで通りでいいって言ってますよ」
「あの子ったら…」由実さんが思慮深げに言った
「そうよ、結婚してもみんなのノンくんなんだから」美雪さんが微笑んだ
「それじゃ、さやかから」さやかちゃんが背伸びをして俺にキスをした
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