いくら鈍感な俺でも由実さんと麻衣さんの関係のバランスが崩れているのを感じた。俺は山田に相談することにした。
「珍しいな、お前から相談だなんて」
「バランスをどう保てばいいかわからなくて」
「そうだな、協定を結ぶのが一番かもな。曜日を決めて会うとかな」
「そうか、その手があったか」
「簡単なことさえいまのお前は気づけずにいたってことだ、まあがんばれよ」山田は俺の肩を叩いて席にもどった
「このところ山田くんと親密ね」机に向かうと美雪さんが話しかけてきた。
「いろいろと相談できる同期はあいつしかいないからね」
「バランスをどうやって保つか悩んでるでしょ」
「うん」
「わかりやすい、そこが可愛いとこなんだけど、わたしも山田くんと仲良くしようかな~」
「いいんじゃない」
「もう、妬いてくれないの~」美雪さんは頬を膨らませた
「旦那の紹介でもするんでしょ」
「ばれたか、彼の恋のキューピッドになってあげようと思って」
「でもほんとにいいの旦那が…」俺が言い終わる前に美雪さんは周りに誰もいないのをいいことに向かっていった
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