「ノンくんと一緒に出張~、嬉しすぎる~」社用車で会社を出て1分で美雪さんが叫んだ
「美雪さん危ないですから」
「やっとノンくんを主人に紹介できる~」
「ちょっと待ってくださいよ、今日は先方の担当者に会うだけじゃ」もともと和田さんが今日休みなのは事務所の人間は全員知っていた、つまり仕組まれたのか!
「ふふふ、打ち合わせしますよ、5分くらいね。でも事前にわたしがあなたの名前で生産計画を送っておいたから、すでに承認済なの。主人のスケジュール2時間抑えてあるから、楽しもう。朝3回抜いちゃったけど頑張ってね」
「美雪さん、ちょっと待ってくださいよ、俺帰りますよ」
「あら、帰ったらこの話ご破算になっちゃうわよ、わたしが日程を送ったことは会社の誰も知らないし、あたしが先方の担当に電話して、廃棄してくださいって言ったらノンくんが断ったってことになっちゃうわよ」
「わかりましたよ、俺頭の中が混乱して、運転代わってもらっていいですか」
「了解で~す」美雪さんは瞬時に俺の口唇を奪いそして運転を交代した。
美雪さんの見事なハンドルさばきで、予定の10分前に松田トーイ社に到着した。守衛は顔パス、受付も顔パスで応接室に通された。そこにはすでに先方が待っていて、名刺交換をすると生産部長と営業部長となっていた。通常平の俺との打ち合わせには出てきそうもないメンバーだ。
「町田さんの計画見せていただきました。弊社としてもこれだけ協力いただければ次も大いに仕事を依頼できます」
「ありがとうございます」確かに今までの仕事に二割増しとなる仕事量を妥当な日程で計画されていた
「失礼します」ドアが開いてすらりとした脚線美に超美形の女性がお茶を出してくれた
「町田さん、わたしの妹なの、名前は美しい海って書いて美海、もと純ミス日本なの」
「・・・」俺は固まって言葉が出なかった。
「社長秘書をしています中井美海です、町田さんのことは姉から良く聞いています」微笑んだその女性は「ガ〇キー」と「米倉涼〇」を足して、1.5で割ったようなとびきりの美人だった
「それでは、よろしくお願い致します。この後は社長がお会い致しますのでよろしくお願い致します」二人の部長は深々と頭を下げて応接室を出て行った。確かに打ち合わせは5分で済んだ。これは美雪さんの能力によるものが大きいことはわかった。
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