翌朝のミーティングで、俺は真っ先に由実さんに頭を下げた
「由実さん、ほんとにごめんなさい。ゆうべのうちに電話で伝えておくできでした」
「あたしからも、すいません」麻衣さんも頭を下げた
「なに、あんたたちが同棲してること!」
「きゃ~」由実の言葉に美雪さんが驚いた
「それもあるんですが、さやかちゃんのことで」
「ノンくん、あたしだって女だよ、娘があなたに何したかくらいはわかってるよ」
「えっ」俺は由実さんの寛大さに拍子抜けしてしまった
「さやかはね、昨日の朝からずっとおかしくて、あなたとの写真ばっかり見てたの、そして無意識に口唇に指を当てたりして、まるでファーストキスした翌朝のあたしみたいなんて思ったら、日曜の夜にさやかの部屋から出てきた時のあなたの口唇に着いてたのは、さやかがキスしたからって思ったの」
「つまり、さやかちゃんはマーキングをすることで、恋の最大のライバルに宣戦布告したってわけね」高学歴の美人奥様の言葉の意味はいまいち理解出来なかった
「その時、あなたは知らなかったんでしょ、さやかがキスしたこと。ノンくん、なら絶対嘘でごまかせないし」
「おっしゃる通りです」
「でも、どうやって知ったの?」
「さやかちゃんが、ノンくんに動画を送りつけたの」
「きゃ~大胆!」美雪さんの反応は少しオーバーだ。
「見せて」俺は動画を再生した
「これは少女が自己主張するためにあらかじめ仕組んだ計画だわね、例えばプレゼント渡すとか言われた?」
「確かに言われて、プレゼントもらう時に目を開けました」
「プレゼントは何だったの」
「キス一回無料券です」
「それだ!無料券をもらったくらいだから、今はキスじゃないなと思わせる作戦よ!」美雪さんの読みは鋭かった
「そうですね、俺、由実さんに口唇のリップのこと聞かれて、口唇に当たったのはリップだと思いましたよ、でも間接キスしちゃったラッキーと思ったくらい」麻衣さんは俺の頭を軽く叩いた
「そこは言わなくていいの」おばちゃんたちとの井戸端会議は続き、この日の悪魔のフェラはお預けとなった
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