俺は立花先生に伴われ、先生の車の助手席に乗り、病院へと向かう。
狭い車内、二人だけの空間…
相手には全くその気はないだろうが、その状況だけで俺は興奮していた。
と言うよりも、13歳の俺の身体が反応していた。
車内には凄くいい匂いがしている。
保健室でも微かに香っていた立花先生の薫りだった。
『やっべ、すげーいい匂いするわ』
そんなことを考えながら先生の横顔を見ているだけで、俺のチンポはカチカチに勃起していた。
「何?またジロジロ見て…。ッ………!?」
先生が声をかけながらこちらを向いて俺の股間の状態に気付き、また前を見た。
「ソレ…、病院に着くまでに何とかしてね」
今度はこちらを見ずに、そう小さな声で呟くように言った。
先生は耳まで真っ赤になっていた。
俺は
「すいません、すいません…」
と何度も謝りながら、余計な雑念を払うべく、窓から見える風景に集中するのだった。
『いやー、やらかしたわ…てか、反応良すぎだろこの身体…どっちにしろ自分自身なのが情けない』
その後、車内は気まずい雰囲気で、さしたる会話もなく病院に到着し、受付を済ませた。
あらかじめ連絡をしていたらしく、すぐに検査に案内され、CT検査を受け、結果を待っていると母がやって来た。
「ゆうた大丈夫なの?」
と母、俺は内心で
『やっぱ母ちゃんも若いな』
とのんびり考えながら、前世?では既に両親共に他界していたこともあり、何だか感慨深いものもあり、少し泣きそうになった。
「ああ、大丈夫。転んで頭打っただけだから…」
と答えていると、立花先生が
「斉藤君のお母様ですね。私は…」
と挨拶から今日の次第を説明し始めた。
そんな感じで待っているうち、診察室に呼ばれ、三人で医師から聞いた診断結果は「異常なし」ということだった。
俺は病院で母と別れ、再び先生の車で学校へと向かった。
帰りの車中も何となく気まずい雰囲気が漂っていていたたまれない…
もう間もなく学校に着く頃になり、俺は意を決し
「先生…あの…」
と声をかけた。
「何?」
「さっきは、すいませんでした。先生がきれいだなぁとか思ってたら、車の中は先生と二人で、いい匂いがして…気がついたら、ああなってました。ごめんなさい」
とりあえず正直に思っていることを一気に口にする。
「プッ…あははは…」
先生は突然吹き出して、笑いだしてしまった
「?…先生??」
「はは……、あ~ごめんね。そんなこと気にしてないから大丈夫よ。それよりも付き合ってもいない女性に『いい匂い』とか言ってたら通報されるか、変態扱いされちゃうわよ」
「あ………、ごめんなさい」
「あなたは正直すぎるみたいね。気にしてないわ。褒められたとこだけ覚えておくわね」
と、イタズラっぽい笑みを浮かべる立花先生は女優の深○ョンよりもキレイで可愛かった。
『あ~立花先生は深○ョン似だったんだ…いや、この頃の深○ョンはまだ10代だから、先生『が』じゃなくて先生『に』似てるのか……』
等とアホなことを考えているうちに学校に着いた。
職員室で担任と教頭に無事を伝え、取っておいてくれた給食を受け取ると立花先生が
「ここじゃ落ち着かないでしょ。保健室で一緒に食べましょう」
と言ってくれたのに甘えて、保健室に行って二人で給食を食べた。
食事の前に手を洗った時に鏡を見ると、確かにC学生の頃の俺の顔だった。
立花先生との食事は特に変わったこともなかったが、食事の後いつもの癖で
「ごちそうさまでした」
と呟く俺に、先生が
「おいしかった?」
と聞いてきたので
「今日は先生と一緒だったからいつもよりも」
と答えると
「それは同級生の女の子に言ってあげなさい。喜ぶから」
と言われたが、気分を害したようではなかったので
「お世話になりました」
と伝え、保健室を出たのだった。
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