部屋の隅で蚊取り線香が、ぼんやりと煙を燻らしている 立派な南部箪笥の上では、写真立てが伏せられたままだった
先に寝床へ就いて、灯りを落とす 薄暗い橙色の中、裕美子が戸締まりを終えて戻ってきた
裕美子は自分の布団を踏み越えて、薄いタオルケットを被っている自分に寄り添う様に身体を横たわらせる
「タカちゃん、寝ちゃった?」
寝てなどいないことは、薄いタオルケットをサーカスのテントの如く突き上げている下半身を見れば一目瞭然だ
「裕美子さん…」
「タカちゃん…」
裕美子が自分に馬乗りになり、唇を重ねてくる お互いの舌を絡ませ 唾液を交換し、鼻から漏れる息、空気さえも共有していた
馬乗りの裕美子が、粘り気の有る透明な糸を引きながら唇を遠ざけた
タオルケットを剥がし、自分が着ている甚平をはだける
そのまま無言でずり下がり 自分の両乳首を両手の親指で練り上げてきた
「!?裕美子さん?」
初めての感覚だった 何か、自分の中の触れてはいけない部分に触れられているようなざわめきを覚えた
裕美子は答えずに、コリコリと隆起した雄の乳首を両手指で擦り上げる
裕美子の唇の端から、一筋 卑猥な糸が垂れ、自分の胸元に辿り着いた ヌルついた指先が更に自分を責め付ける
「んっ…」
思わず女性の様な声を上げてしまった 初めての感覚が唾液で増幅され、下半身に雪崩れ込んで行く 陰茎は爆発しそうに膨脹していた
「裕美子さん…こんなこと…」
「うふふ…タカちゃんもやっぱりこれ、気持ち良いのね…」
も、 ということは…
「夫婦の愛し方って、色々な形が有るのよ? もっと良いこと、タカちゃんにもしてあげる…」
肌を合わせる毎に、裕美子は大胆になっていった 不能の秀之を少しでも喜ばせようと健気に奉仕を重ねた、裕美子の愛情の深さを感じていた
裕美子は指で乳首を弄びながら、更に下へ 下へとずり下がって行く 暴力的なまでに怒張した陰茎に軽く口付けをすると、自分の尻に顔を埋めた
「!」
裕美子の舌が、尻穴を捕らえている…
チロチロと皺のひとつひとつを丁寧に舐め、固くすぼませた舌先を捩じ込む 身体の内側から愛撫されているような 臓物全体を口淫されているような 不思議感覚だった
「タカちゃん、気持ち良い?」
中指にベッタリと唾液をまぶし、尻穴にぬるりと刺し込みながら陰茎にしゃぶりつく
「裕美子さんっ…これ以上されたら、あっ…」
「タカちゃん、私も、気持ち良くして?」
突き飛ばす様に裕美子を退けると、既に受け入れる用意が整えられた、裕美子の中心部に陰茎を捩じ込んだ
獣のようにお互いの身体を貪り合い、二人はまた、ひとつの塊に溶け合っていった…
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