カウンターに座っていた、昼にカレーを注文していたオヤジ、重さんが小声で話を始めた
「十三はこの辺りの地主、正蔵の妾の子でな…名前の通り、十三人目の子供だったんだよ…」
「精力の強い父親に似たのか、ガキの頃からませていて、近所の娘にちょっかいばかり出していてな、中には手籠めにされた娘も、何人か居ったよ」
農機具メーカーのロゴが入った帽子を目深に被り、重さんが溜め息を吐いた
「え?じゃ、昔に裕美子さんを…」
秀之が話を遮る
「しっ! 裕美子に聞こえるだろ…タカ、証拠は無いが、俺もそうじゃないかと思ってる」
「こんな地方じゃ、警察だって地主には頭が上がらないさ…そういうことだよ…」
小上がりをそっと覗き見ると、射精し果てたのか、十三の放心した目が宙を泳いでいた
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