隠茎は脈動し、裕美子の奥深くへと精液を送り込み続けた 玉の汗が滴り落ち、裕美子の胸元を濡らしている 裕美子もまた全身の毛穴から汗が吹き出し、どちらの滴なのかも分からない程、二人はお互いの汗に塗れていた
脈動が尽きてもなお、隠茎は怒張を続けたままだった 裕美子の肉壁が、真空がかかった様に隠茎を吸い付ける
ひとつに繋がったまま、身体をずり上げて裕美子の乳房に顔を埋める 薄らとミルクのような甘い匂いがした
「タカちゃん、汗 すごい…」
「裕美子さんも、ね?」
二人は照れ笑いを浮かべた後、唇を重ねた お互いの汗でヌルついた肌と肌を擦り合わせ、豊かな乳房と隆起した突端の感触を確かめる
繋がったままの下腹部に、また熱い力強さが蘇ってきた
「タカちゃん、もっと、もっと頂戴…」
答える代わりに、今度は自分が裕美子を強く抱き締めた
豆球の薄暗い橙色の下、部屋の隅に焚かれた蚊取り線香の欠片が、最期を告げるかの様に一際強く、赤く燃え上がり、尽きた
いつの間にか転た寝をしてしまったようだ
傍らの裕美子もまた、寝息を立てている 欄間に掛けられた時計は午前三時を指していた 自分が寝ている間に始末を付けたのだろう、先程の行為など無かったかの様に 布団は綺麗に敷き直され、着直した浴衣にも乱れは無く、新たな線香が小さく赤く燃えている
そっと裕美子の顔を覗き込むが、先程の様に瞼が開くことも無く 寝息を立て続けている
本当は秀之の子を授かりたかっただろうに… 当人同士が望み、願うならば その営み、愛し方など、どんな形で有ろうと構わない筈なのに…
そんなことを思う内、瞼が異様に重く感じて瞳を閉じる 再び、タオルケットにくるまり 眠りに就いた
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