彼女の髪を掻きあげ、まずは耳元に囁く
「良い?」
返事は無く、ただただ自分に身を任せている
スレンダーだが女性らしく曲線を描いた裸体に自分はむしゃぶりついた 耳元から脇、乳房を舐める 舐める 舐める
やがて下半身に差し掛かるが、そのまま舌を這わせ続け、足先に届いた
彼女と目が合った 彼女の瞳は潤んでいた
「やっとその目になったか そのまま狂っちゃえよ」
「玩具にして貰えよ」
彼が彼女に囁く 彼女の表情が一変した
ただでさえ妖しく美しい彼女の瞳が狂気を帯びて自分を見つめている 抗えなかった
自分は彼女の爪先に舌を伸ばし、足指の一本一本、残らず丁寧にしゃぶりついた
玩具になるのは彼女では無く、自分だった
そのまま彼女の腰元まで擦り上がり、白く美しい内股に顔を埋める 美人画が具現化したかのような儚く華奢な裸体の中で、陰毛だけが生々しく茂っている 彼女を仰向けに転がし、性器に口を付ける 舌先で陰核を探しだし、吸い上げた
「それいい、気持ち良い…」
彼女が初めて反応した そのまま彼女の中心部を滅茶苦茶に舐める
「いきたい、いきたい、いきたいぃ」
彼女は欲望に忠実だった 身体は痙攣し、眼前で何度も果てた 自分も最高に興奮していた が、脳の処理速度を遥かに上回る光景に、自分の陰茎は萎縮したままだった
「自分ばっかり良くなってんなよ」
彼の命に反応し、彼女の指が陰茎を弄び始めた 口からダラダラと唾液を垂らし、エレベーター内で絡めた指が陰茎をしごき始めた
物理的な刺激に、自分も反応し始めた 彼は淡々と記録し続ける 陰茎は反応するものの、やはり彼の存在が気になり 不発でまた萎縮してしまった
いきなり他人の前で勃起し、射精するなど無理だった それより、自分は彼女の玩具で有り、彼女を喜ばせる方に夢中になっていった
再度、彼女の中心部に舌を伸ばす 性器どころか彼女の肛門にさえ舌を捩じ込み、しゃぶりついた
「お尻、気持ち良い…」
変態だ たった一時間前には他人だった男に肛門を押し付け、舌先を奥にねだる姿は、紛れもなく変態だった そして自分もまた、それに喜びを感じていた
深淵を覗く者はまた、深淵からも覗かれている
※元投稿はこちら >>