彼と彼女の間柄や素性は全く分からなかった
同時に、自分に対しても何も聞かない 自分は彼と彼女の欲望を満たすための道具に過ぎない そんなことを考えながら、今日1日の汗を洗い流し、腰にタオルを巻いてバスルームを出た
スマホを洗面台に置き、妻に今日は釣り仲間と食事をして帰るとメールをした 同時に婚外の彼女とのやりとりを読み返すが、昨日から返信は無かった
釣り仲間のグループでのやりとりでは、仲間の一人が嬉しそうにバスを掲げている写真が載っていた
バス、か
魚には手足が無い だから興味を持った物体に対しては口を使って突っついたり、時には身体を擦り付けてその物を確認する
自分が好奇心から口を使ってしまった物は、一体何なんだろう もうすぐ、その正体が分かる筈だ 彼と彼女に、タオル一枚の姿で近付いてみた
「コート脱がすところから始めよう」
ベッドには自分を見つめる彼女が腰掛けていた 隣に座り、肩に手をやる 抱き寄せながら、コートのボタンをひとつ、ふたつと外す
彼女の裸体が露になる が、最後 下半身のボタンだけが外せなかった
恐る恐る、彼女の身体に触れてみた 白く華奢で、胸のボリュームこそ控え目だが先端の突起はこれから始まるであろう行為を想起してか、充血し腫れている
「コート全部脱がして」
彼が言い放す 全裸の彼女が目の前に現れた
彼女の身体は美しく、思わず見とれて手が止まった
「好きに動いて」
彼は淡々とカメラを構えながら自分を促した
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