「じゃあね、マキ…明日から学校行くから宜しくね?」
「うん、また明日 待ってるから」
マキを見送り、絵美子が食堂の小上がりでうたた寝をしている自分に飛び乗ってきた
「はうっ」
「ね、タカ マキと変な約束したでしょ?」
自分に馬乗りになり、顔を近付けて問い詰めてくる
「あ、あればマキちゃんが勝手に…」
「…でも、マキなら、タカを貸しても良いかな…」
「おい…物じゃ無いんだぞ…」
馬乗りになった絵美子が、更に顔を近付け 瞳を閉じた 拙い仕草だが 口付けをせがんでいることは判る…
「んーっ、んーっ!」
唇を尖らせる絵美子に、少しだけ意地悪をする
ペロッと右手の中指を舐め そっと唇に押し当てた 蕩ける様な表情を見せた絵美子が、薄らと目を開けると、たちまち怒りの表情に変わり、ぷう、と頬を膨らませる
「意地悪…」
そう呟くと、両腕を頭に絡ませて、自分の唇を貪り始めた
「今日だけは、タカはアタシのもの…そうでしょ?」
「そうだよ 今日は絵美子のお願いを何でも…」
「また、あのヌルヌル、したい…」
マキへの嫉妬心からなのか、若さ故の身体の疼きなのか、絵美子が馬乗りになりながら腰を捩らせ、ジーンズ越しに陰茎の感触を確かめていた
「ね、タカ…アタシとママ、どっちが好き?」
「!」
嫉妬の相手はマキではなく、裕美子だった 自身の出生と、恋愛的な性行為は また別のものと思っているのだろう… 行為が無ければ絵美子が生まれることは無いのだが、その辺りの欠落が 絵美子の幼さを表していた
「好きは好きだけど、絵美子を産むために一度だけ、それだけだよ?」
「本当?」
「ああ、本当だ…」
今では秀之の目を盗みながら行為に及び、糞便を漏らしながら肛姦で絶頂する様になった裕美子との関係を、絵美子に吐露する訳にはいかない…
「タカ…好き…今日だけなんて嫌…」
「絵美子…」
また、あの真っ直ぐな目で自分を見つめている
自分はいつから、こんな嘘ばかり吐く大人になってしまったのか…心臓が痛い…
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