「いらっしゃい」
夕刻を過ぎ、食堂に飲み客がぽつり、ぽつりと入って来る 皆、一様に裕美子の姿を探すが、秀之一人が厨房に居るだけだった
「なんだ、俺じゃ不満か?」
そう言い放つ秀之が、一番 不満気だった
「なんだ、俺じゃ不満か?」
「いや、ヒデさん相手だと、若干持続時間に自信が…」
秀之が作業場から持ち出して来たのは、歯科医が印像を取る為の型取り剤だった 和竿や毛鉤、プラグなど、釣具なら何でも自在に作る秀之だ、そんな物も色々と揃えて居るのだろう
「これをな、茶筒に流し込むんだ」
元々、物作りが好きな秀之が楽しそうに説明している だが、秀之の見ている前で暫く勃起を持続させることは難しく思えた
「タカちゃん、私じゃ、駄目かしら?」
背後から裕美子が声を掛けてきた 秀之は口を尖らせ、拗ねている
「仕方ない、任せた…」
自分の妻を孕ませた自分でも、目的を果たした後は、やはり他の男達と同様に抵抗が有るのだろう…
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