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茹でダコのようになって、、という表現は失礼だが、話し終えたナナは首筋から顔、耳に至るまで真っ赤になっている。
「誰にも話したことなかったのに・・。」
それはそうだろう。
しかも話は微に入り細に入り、克明な描写を混じえて語られたのだ。
「お、お茶入れよっか。」
興味深い話に聴き入ってしまったサクラだが、リアクションに困るのも事実だ。
とりあえず立ち上がったサクラは台所で湯を沸かす為、ガスに火を点ける。
上の空でお茶の準備をしながら、遠い記憶を遡るサクラにリビングからナナが問いを発した。
「サクラさんは初めての時、その・・血ってどうでした?」
・・血?
一瞬、考えた後、破瓜に際しての出血を指しているのだと思い至るサクラ。
「あたしは・・」
陸上部時代、ハードル競技専門だった為だろうか、サクラは初体験の際、痛みの割には出血は僅かだった。
「ハードルで・・?」
破瓜の出血とハードルの因果関係が飲み込めないナナは首を傾げる。
「何ていうか・・」
詳細は割愛するが、競技中は勿論、練習においても大きく脚を拡げるスポーツ選手には、稀にそういう事象があるとか無いとか。
真偽の程は不確かだが、いずれにせよサクラの場合は、出血は僅かだった。
「その代わり、終わった後が痛くてさ・・」
数日に渡り、ガニ股気味で歩かざるを得なかった事実は、サクラにとって苦い想い出だ。
「あ、あたしもそうでした・・。」
ナナの場合は、先ず第一に出血も多かったという。
いや、出血云々よりも抜くだけでも痛い。
「抜くの止めようかと思いましたね。」
射精まで至ったにも関わらず、少年自身が萎えなかったというのだ。
おぉ。
若いね・・。
「しかも抜けたら抜けたで、凄い量なんですよ、アレが・・。」
アレ、即ち精液。
事前に放ったとは思えない程、大量の精液。
ポケットティッシュでは拭い切れない。
少年はトイレットペーパーを取りに行こうとするが、ナナとしては裸同然、しかも性行為の残滓が残る姿で独り取り残されるのは願い下げであった。
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