「・・軽蔑しない。気持ち悪くもない。」
「・・・。」
「あたしの方が最低だもん・・。」
情緒不安定だったのは確かだ。
変な夢を見た。
ネットで官能小説を読み耽った。
昂ぶった。
下着を汚していた。
自慰に耽った。
果てた。
下着を汚したまま外出した。
・・昨夜の公園では・・。
盗み聞きをした。
覗き見をした。
欲情した。
屋外で自慰に耽った。
果ててしまった。
失禁までした。
勿論サクラにとっても、そんな経験は初めてだ。
「四十歳過ぎても、こんなだよ・・」
「・・・。」
「ナナちゃんの最低なんか、あたしの最低に比べたら、まだまだだよ・・。」
「・・・。」
「・・だから、さ・・。」
「でも、気持ち悪いですよ。・・一緒に居たくないですよね・・。」
「気持ち悪くない!」
キッパリと断言したサクラは続ける。
「ウチの冷蔵庫、空っぽなんだよ。」
これから買い出しに行かねばならない。
一人では持ち切れない程、買い物をするつもりだ。
「・・手伝ってくれないかな?」
勿論、お礼と言ってはなんだが夕食をご馳走する。
遅くなったら送って行くし、泊まっていっても構わない。
何なら一緒に寝よう。
「・・・それくらいナナちゃんと一緒にいたいと思ってる。」
目を丸くしてサクラの顔を見つめる少女。
次の瞬間、目を見開いたまま少女はボロボロと涙を流し始めた。
「泣くな、サイサイ・・。」
そう言ったサクラ自身の声も、明らかに震えていた。
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