「ふ、服、き、着ろよ・・。」
「・・へ?」
キョトンとした表情を浮かべたサツキは、背中越しに間の抜けた返事を返す。
首を傾げながら、身体の向きを変えたサツキは、一糸纏わぬ姿を、、躯の正面を僕の眼前に晒していた。
「か、風邪ひくぞ!」
「だってまだ乾いてないし、こんなに暑いのに風邪なんてひくわけないよ?」
全くもってその通り。
だが、仁王立ちをした全裸の少女から、、それが家族同然の幼馴染だとしても、、視線を逸らすことが出来ない。
それほどにサツキの裸身は艶やかであった。
今でも僕の脳裏に刻まれた映像がある。
碧く透明な冷たい河の流れを自由に泳ぐサツキの裸身、それは今限りの夏を謳歌する若鮎の姿と重なって見えた。
「・・もぉ。何だよ、一体・・。」
舌打ちすらしそうな勢いでサツキは川の中に足を運び、おもむろに僕の腕を掴むと河岸に向かって引っ張り出す。
体格差は筋力差に直結する。
あ。
え。
ヤバい・・・
無理矢理、川から引き摺り出されバランスを崩した僕は、まるでサツキを押し倒すようにして河原に倒れ込んだ。
結果的に僕は、河原に組み敷くようにしてサツキと身体を重ねてしまったのだ。
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