家のマサルは豆しばが大きくなって、普通の柴犬よりよっぽど大きくなってしまった。長い付き合いの中で恥ずかしながら、バター犬として奉仕してくれたこともあるが、これは内緒だ。
普段はそんなことありましたっけという風だが、流石に春ともなると、ついた盛がわたしの方に向かってしまう。
わたしには種蒔君がいる、君に様は無いのだ。
ある日家に帰ると庭で飼っているマサルが家の中に上がっていた。お母さんに後ろから抱き付いて、腰を振っている。
「ダメでしょう!」叩いてもびくともしない。
「いいのよ、好きにやらせてやんなさい」
(お母さんは、マサルのチンチンには骨があって、先っぽが鍵型に曲がっていることを知らない)
「抜けなくなっちゃうよ!お父さん帰ってくるし」
「お父さんね、今夜出張なの」
(夫の出張中に浮気?それも飼い犬と?)
「お母さん、よだれ、よだれ出てる」
「あら、ヤダ」
結局明け方まで二人は、いや、一人と一匹は繋がったままだった。
「オーイ、何でこんなデカい肉やってるんだ」
「ごほうび、ごほうびですよ」
「昨日なんかあったのか」
「散歩に行って、変な男に絡まれそうになったのを、助けてくれたのよ」
(変なオスはマサルお前だ)
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