【6】隆の携帯電話
隆の携帯電話に撮られた写真がほしい…佳代は新しい欲望に駆られていた。
だが、互いの携帯は見ない約束があった。
隆がシャワーを浴びているときなら…
翌朝、出勤前の準備をする隆の携帯電話に手を伸ばす。
ふと着信したメールが気になり、中を見る。
[件名:お礼]
(お礼?)
[面白かった。なかなか良い写真で楽しませてもらったお礼に、動画を送るよ]
隆の同僚からのようだった。
動画は、インターネットでは普通に閲覧できるようなAVの予告動画だった。
(写真?お礼?まさか…)
震える指先で、隆が送信したメールを確認する佳代。
隆は何を送ったのだろう。
[件名:飲み屋でひっかけた女。]
添付されていたのは、紛れもなく、佳代の写真だった。
色々なやり取りがあった。
[乳首、でかいな。そんな行きずりの女、もっとでっかくしてやればいい]
[クリも肥大させて、下着でこすれるようにしてやるのはどうだ?]
[フィスト写真、チャレンジしてくれよ。]
男とは…というか、欲求を満たされない男は…女にどこまでも非道になれるということなのか…
照合すると、写真の佳代は隆の会社の同僚へ、ただで手に入るAV予告動画と引き換えられていた。
普段PCを使わないどころか、スマホもアダルトサイトも使わない隆には、ものすごい動画だったということだ。
そして佳代は行きずりの女として、単なる誰にでもさせる女として紹介されていたのだ。
(隆の馬鹿…)
だが、そのやり取りは、佳代を再び快楽の底へ落としていく。
佳代は眩暈を覚えながら、携帯を閉じた。
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