【11】shinの部屋
約束の日時にそのURLを開くとチャットルームがあり、shinに言われたとおりのHNでPWを入れて入室した。
shinが集めたのは、ネット上で変態女を求める男たちだった。shinのほかに3名いる。全員揃ったことを確認すると、shinはこう切り出した。
shin:お待たせ!あのさ、今日来てもらったのは、みんなに色々感想を聞きたいんだ
shin:女の情報教えるね。名前は佳代、年は43歳。現役の中間管理職で未婚だけど、男と同棲中。で、変態。
男たちは、どんな変態なのか、shinに聞く。
shin:ドMなんだけど、自分で虐めたがるw みんなの言葉をさ、次のチャットのときに伝えるから、遠慮なく言葉でいたぶってくれる?
次の瞬間、佳代が初日にリクエストされた「オッパイの写真」をUPした。
ヨシオとして入室した佳代は言葉が出なかった。真っ黒な衝撃が襲った。
「乳が垂れてる」「でかい乳首」「もっとでっかくする気なのかw」「満たされないオバサンって、こんなことしてるの?」
(やめて…shin…それ以上は…)
次々、shinに「好きにしていい」といった写真が晒されていき、男たちの言葉も連なっていく。
「オマンコも見せてる!」「うわぁ…飢えてるってこと?」
リアルタイムに男たちの言葉を見せられる佳代。
恥ずかしさと、苦しさ。堕ちて行く感覚。
佳代は、自分のクリに、液体歯磨きを忍ばせ、最初の文章までスクロールさせると、メモに保存を始めた。
30分程、佳代の写真公開と男たちの暴言は続き、やがて部屋はクローズされた。
いつものチャットを覗くと、shinがいた。
躊躇いはあったが、佳代として入室する。
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佳代:どうしてあんなことを
shin:佳代は、嫌だったの?
佳代:・・・
shin:好きにしていい、って言ったよね?
佳代:言ったわ・・・
shin:だよね?だから好きにさせてもらった。それに
佳代:それに?
shin:ネカフェだったら、男たちの感想はわからないだろ?
佳代:・・・
shin:佳代は、知りたかったはず。男たちの考えをね。そして、佳代は、その言葉で昇りつめたはず。
佳代:・・・
shin:違う?
佳代:・・・違わなく、ない
shin:それに、嫌なら部屋を出てしまえば良かった。そうじゃない?
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PCの前で、進は笑う。
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shin:リクエストに応えてくれてありがとう、佳代。
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返事をしない佳代。
だが部屋を出る様子も無い。
shinの思ったとおりだ。
佳代は、虐められたい。精神的に虐められると、勝手に身体が動き出す。
「ネットを通じて見つけたペット」として、shinは佳代を飽きるまで可愛がってやろうと思い始めていた。
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