「お元気ですか」という書き出しの手紙
そして,結婚します の言葉
早紀は一人娘だった
長男の俺としては,そんな事 関係無しに嫁に来てくれると思っていたのだが,早紀にとっても「家を継ぐ」というのは重大な事だった
俺への気持ちと家を継ぐ気持ち
ずっと天秤にかけ悩んできた早紀
その天秤が 家 に傾いてしまったのだろう
お見合い相手は 婿養子に入ってくれる人
まだ好きかどうかわからないけど,自分を大切にしてくれそうな優しい人
その人と すでに2年以上 清い交際をしていた 早紀
けれど 裏切られた とか 信じられない とか そんな感情は全くわかなかった
ただ,「そりゃそうだよな,,,」というあきらめの気持ちしか無かった
早紀の言葉から 相手の事をイメージすることはできたが,どうしても早紀が俺以外の人と結婚するイメージが わかなかった
でも,早紀を幸せにしてくれる人なら,それで良いと思えた
「本当に貴方の事が大好きです。いつまでも貴方の幸せを願っています。」
そんな結びの言葉
俺も大好きだよ,早紀。
もう届かない言葉
けど,これでいいんだ,これでいいんだ
と自分に言い聞かせる
幸せにね!!
もう,遠い過去の思い出
忘れかけていた思い出
けれど,,,
3年前に再会したあの時から,早紀とは新しいつながりができたと思う
俺が結婚していた事や産まれたばかりの息子がいるということもわかったうえでだ
昨年,早紀は三人目を出産
産まれた子は
写真で見た旦那さん そっくりだ
というより 娘 息子 娘 の三人が 父親そっくりな事に 笑ってしまった
(どれだけDNAが強いのやら(笑))
体の関係は 年に1,2回ほど
でも メールで子育て や 夫婦生活の話で盛り上がっている
あの時 お互いを嫌いにならないまま別れたからか 今でも まだ 恋人同士な気がしている
10年後も20年後も このままな二人かな,と思う
でも 時々 あの時 早紀と結婚していたら,,,と思うことがある
子どもは三人位かな
どこに行くにも 手をつないでいるだろうな
美味しい料理で 迎えてくれるだろうな
夜は充実した夫婦生活をおくってるだろうな
時は戻せないけど,,,,,
完
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