降りしきる雪の中を彼女の家の方向かって車を走らせた。
私は緊張を和らげようといろいろ彼女に話しかけた。
名前はユキといった。雪の日にユキと出会うなんて出来すぎだと思った。
17歳高校2年生。今日が終業式で明日から冬休み。
なぜあんな所まで自転車で行ったと聞くと、友達が風邪で休んで成績表など届けに行った帰りだったとのこと。
友達の家を出てすぐ雪が降り始め、急に冷え込んだため大便を催し、我慢できず自販機の裏で用を足そうと思っていたが間に合わんかった様子。
少し温まったのか、こちたの問いには素直に答えるいい娘だった。
「あのぉ・・・」
「ん?どうした?まだ寒い?」
「ううん。そのぉ・・・」
「ん?おしっこ?」
彼女がまた頬を赤らめてうなずいた。
「この辺でトイレは・・・」
私は記憶を手繰り寄せたがコンビニは遥か彼方だったし・・・
ふと先ほど雪で滲んでいたラブホの明かりを思い出す。
私は思案しているふりをしながら、
「我慢できそう?」
「あと少しなら・・・」
「その先にホテルがあったからそこでしよう。ついでに風呂に入ってきれいに洗おう。そうだ、そうしよう!」
「え~っあのラブホ?」
「大丈夫。トイレ借りて、体洗うだけだから。この辺じゃ他に考えられない・・・」
「うん・・・」
「ごめん。それにまだ少し臭うんだけど・・・」
「・・・」
顔を赤らめ俯く彼女
「まさかまたこの雪の中野ションする訳にはいかないだろ?」
納得したのか諦めたのか、彼女は嫌ともダメとも言わず窓の外の雪を見ていた。
私は同意したものとみなし、ラブホ街に向けウインカーを出した。
そこで国道から2件目のラブホに車を滑り込ませた。
幸いガレージインタイプだった。
「さっ早く中に入ろう。」
「・・・・」
「大丈夫だって。俺のコートを羽織ると下の制服は解らないから。」
私は強引にエンジンを止め、車を出た。
納得したのかしないのか、彼女も言われた通り私のコートを羽織って車を降りた。
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