「風呂沸いてるから…」「…うん」「今日はもう先に寝るよ」「…うん」と言ってゴミを片してからベッドに入る。アズミは押し入れから着替えを出して風呂に行った。俺はこれからどうするか考えた。答えが浮かばなかった。…シャーっとシャワーの音が聞こえる。その内出てきてゴソゴソと何かをしてベッドに入ってきた。俺は背中を向けていた。その背中にアズミは頭をくっ付け、俺の脇腹にそっと手を置いた。俺はその手を握りしめた。アズミは泣いているのか鼻を啜った。俺は向きを変えアズミを力強く抱きしめ、頭をガブッと噛んだ。「痛いっ!」とアズミは叫んで頭を抑えた。「これで許してやる」と言うとアズミは俺の胸に顔を埋め「ゴメンナサイ…ありがとう」と呟いた。その晩は何もせずアズミの温もりを感じたまま眠った。…朝8時に目が覚めた。アズミはまだ隣りで寝ていた。俺はそっとベッドを抜け出し、キッチンに行きコーヒーを淹れた。するとモソモソとアズミも起きてきた。「おはよぅ」「おはよう…コーヒー飲む?」「うん」と言ってアズミはソファーに座った。
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