「正月はどうすんの?」「私は地元に帰るよ…」「そうか…寂しいな」「ゴメンね」「ううんいいよ…たまにしか戻れないんだから…我慢するよ」「ありがとう」アズミの実家はT県の山間部の街だと聞いたことがあった。…地元に帰る日、駅で別れを惜しんだ。「私が居なくても大丈夫だよね…」「大丈夫だよ数日だし…それより風邪ひくなよ…」「…うん…ヒロ君もね…」何かいつもと違った。アズミは暗く悲しい表情だった。「そんな顔するなよ…たった数日なんだから」「…うん…あのっ」「時間だっほらっ乗った乗った」キスをして離れる。「あっ…」アズミが何か言おうとしたが遮る様にドアが閉まった。アズミが涙を流しながら俺を見て、何か言っている。大袈裟だなぁと思いながら電車を見送った。それがアズミとの別れとも知らずに…アズミにメールをするが返信がない。暫く時間を空けてから電話をするが出ない。おかしいな…寝てるのかな?と思い携帯を置いた。夜になってもメールどころか電話も掛かってこなかった。
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