その次の日は通夜、月曜日は葬式だった。火曜日重い足取りで学校に行くと、俺の事情を知らない女子達に、凄い剣幕で責められ弁解する事が出来なかった。俺は恵理に謝りに行こうとしたが、周りの女子が恵理に近づけさせなかった。電話で謝ろうと思ったが掛ける事も出来なかった。(その当時携帯もなかった)…結局謝る事が出来ずに卒業したのだった。そのまま傷を引きずりながら20年が過ぎた。その事が今も残っているから店には行けなかった。…週末、中谷に強引に連れられ店に行った。「いらっしゃい…あっ!?…坂本さんもいらっしゃい」と微笑み言った。「コイツ女将が会いたいって言ってんのに、言い訳ばっか言って断るから、強引に連れてきた」「いいのよ中谷さん…無理やり連れて来なくても」と言ってカウンターの中に戻った。…暫く飲んでから恵理が急に言った。「坂本さん…明日お店に来てね?」「明日?」「そう明日…約束よ」「何で俺?」「明日になれば分かるから…絶対来てね」「女将俺は?」「えっ!?中谷さんは別に」「ひでぇ」と言いながらも笑った。
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