企画したイベントを成功させる為、がむしゃらに仕事をこなした。…イベント前日何か不備はないか最終確認をした。(よしっ大丈夫だな…後は明日だな)と思い退社した。帰る前に1人店に寄った。恵理の顔が見たかった。店に入る。いつもと変わらない「いらっしゃい」が聞こえた。カウンター席の一番奥に座る。「イベント明日でしょ?」「…うん」「じゃあ明日に残らない様に軽めね」と薄いウーロンハイを出してくれた。「はい…亮太君の好きな物」とチクワの礒辺揚げを作ってくれた。「覚えてたんだ」「うん…亮太君それ好きだもんね」…そう俺は礒辺揚げが大好きだった。小学生の頃コレが好き過ぎて、給食で何個も食べ気持ち悪くなった事もあった程だ。それを恵理は覚えていた。「美味しい?」「うん…旨い」「良かった…でも食べ過ぎないでね」と恵理は笑った。「明日さ…店開けてくれる?」「いいけど?」「イベント終わったらプロジェクトの仲間連れてくるよ」「うん…分かった」「で、コレ契約金ね」と封筒を出した。恵理は中身を見て「こんなに」と驚いた。「うん…旨い物いっぱい作って」「うん…頑張る」と言った。
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