朝食を食べながら俺は「恵理…結婚を前提に付き合ってくれ」と唐突に言った。「えっ!?いきなり何言うの?」と恵理は驚いた。「やっぱ無理か…」「…そう言ってくれて嬉しいけど…」「俺じゃダメか?」「少し考えさせて…」「うん…分かった…」と言って2人共黙った。朝食を終えて下に降りた。帰り際「祝ってくれて嬉しかった…ありがとうな」「うん…」「これ…俺の番号…恵理の気持ちに整理ついたら電話して…それまでここには来ないから…」「…うん分かった」と俯きながら答えた。「恵理…もう一度だけキスしていいか?」と言うと恵理は顔をあげ目をつぶった。キスをして恵理を抱きしめ「恵理…好きだ…愛してる」と呟きすぐに店を出た。恵理は何か言い掛けたが、俺は振り向かず駅へと歩いた。…誕生日から二週間が経ったが、恵理から連絡はなかった。(やっぱダメかな)と半ば諦めていた。その間中谷から店に行こうと誘いがあったが全て断った。…三週間が経った土曜日の昼、恵理から連絡があった。「用事がなかったら今から家に来て」とその一言で電話は切れた。
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