「おはようございま…っす、あれ、店長は?」
「うん、なんかお腹痛いんだって。今日は彼氏んとこに帰るみたい」
「いいっすね、ラブラブじゃないですか」
私は化粧も姿も崩れてしまった由香を帰宅させる事にした。
「明日からまた俺の家で生活するんだから、今のうちに彼氏と沢山エッチしておいで」。そう言い、念の為携帯は取り上げ、放心しかけていた由香を実家ではなく彼氏の元へと一旦帰宅させた。
「約束破ったら解るよね」
「はい…」
「いい子。戻ったらまた沢山中出ししてあげるね。早く子供欲しいしね」
「……」
「嬉しくないんだ?彼氏に会いたくないんだね?」
「違っ…嬉しいです…ありがとうございます…」
相変わらず泣いてばかりだが、由香は急いで化粧を整え、店から電話をし彼氏の家に行った。
入れ違いで夕方からシフトに入る男子学生。名前は佐江木と言ったか。佐江木もまた、日頃ちらちらと由香を見ているのを知っている。
以前由香が落ちた小銭を拾おうと四つん這いになり、ローライズのジーンズが食い込んだ尻の割れ目を凝視しているのを、私は見ている。
また、私の心が暗黒よりも薄暗い水に浮かんでいた。
「佐江木くんさ、店長好きでしょ」
「えー?w」
「ヤリたいよね。店長と」
「いきなりとんでもない事言わないで下さいよw」
「誤魔化すなよ。これ、先輩命令な。ヤリたいか、ヤリたくないか。どっちだ」
「雄一さん…なんか怖いっすね、言わないでくださいよ?」
佐江木はぼつりぽつり、と話し始めた。
面接の時に由香に一目惚れしたこと。
由香が自分の好きなアイドルグループの贔屓メンバーにそっくりであること。
お姉さんと言うには普段が幼すぎるので下に見ていること。
そして、「シフト被った夜はお世話になってますよw」と、照れながら言った。
「佐江木くんさ、童貞だろ」
「うわあ、はい、まあ」
「店長が童貞貰ってくれたらどうする?」
「最高じゃないですか!やべーw」
男子高校生特有のテンションの高さに多少辟易しながらも、私も同じように「それは最高だね」と話した。
彼氏を裏切り、毎晩のように他人に中出しされ、挙げ句職場の童貞男子学生にも犯される。一体誰の子を孕むのか。最高だね、由香。
しかし佐江木が信用に足る男か、現在では何もわからない。由香の痴態を納めたビデオや画像を見せてやろうかと思ったが、まだそれは早いか。下手に出て言い触らされたらつまらない。そう考えていると、佐江木の方から切り出してきた。
「雄一さん店長と仲良いですよね。実はもうやったんじゃ…なんてw」
「からかうなよ。大人を」
「見ましたよ。店長と、有楽町に居ましたよね」
映画の晩か。
「学校が近くで。見覚えあるカップルだなって。よく見たら店長でびっくり。しかもいつもより、なんか可愛かった」
「見間違いじゃないか?或いは彼氏と居たんだろ」
「知ってますよ。『くずれる』観に行ったんですよね。堀北有希の。雄一さん、前にチケット予約しましたよね。レジで。二枚」
少々怖いな。このガキ。
「店長言ってた。彼氏にメールで『くずれる』観たいって。でも断られてましたね。俺も結構店長スキーだし、チェックしてますもん。店長の携帯とか」
「成る程な」
「あの人ロッカーに鍵かけた方が良いんじゃないかな」
クスクス。そう笑う佐江木は悪童か、大人以上に狡猾か。悪びれた様子は一切なく、私に自身の最低さを告白して見せた。
「彼氏に送ったエロ写真とか動画とか有ったろ」
「ありましたね。意外じゃないですけど胸ちっさいっすよね。乳首も。マンコもちっさそう」
「ちっさいよ。実際。セックスも下手くそだしな」
やっぱりなあ。佐江木は笑った。どっちのやっぱりなのか。
「佐江木、お前親うるさい?」
「静かですよ。って意味違うか」
「今日俺ん家来いよ。呑もうぜ未成年」
由香の動画鑑賞は深夜にまで及んだ。意外と酒は嫌いらしく断られた。
私はちびちびとズブロッカを呑み、佐江木は血眼で由香と私の痴情を貪っている。画面は後ろ手に縛り上げた由香を四つん這いに這わせ、フローリングを舌で舐めて磨かせているシーンだ。
これは昨晩「家に帰りたい、彼氏に会いたい」と泣き喚いてうるさかったので、そうさせた。
佐江木は引きつった笑いを浮かべて「よくやりますね。こんなこと」、そう言った。
「辛いか?片思いのオナペットが彼氏以外のペットにされてんのは」
「別に。尊敬しました。凄い。口の中が酷く渇きましたが」
私はズブロッカを差し出したが、佐江木は笑いながら拒否した。
あれこれと話した。これからどう調教するかについて。出来たら他の人間にも抱かせたい事について。私も佐江木も夢中だった。佐江木は頭が良く、また私以上に変質家で、私まで興奮するような提案を次々に出した。
「店長が公衆便所になったら最高ですね。街の汚い現場の奴らが、泥まみれの作業服のまま店長を犯すんです。店のトイレで」
「一人10000は取れそうだな」
「なんかこう、店長って言っちゃ悪いけど胸もないしエロい体じゃないですよね。だからやっぱり裸に近い格好で山手線乗せたり」
「ネットで痴漢募集するか?由香の実名と顔写真使って、私を犯して下さいみたいな」
二人してゲラゲラと笑い、由香を玩具にする相談は遅くまで及んだ。今頃彼氏と幸せなセックスをしているのかと思うと、由香を滅茶苦茶に壊してやりたくて仕方なかった。それには佐江木も強く同意した。
「雄一さん、お願いがあります」
「なんだ。筆卸しか?由香とやりたいんだろ」
「実はもっと、俺なりの方々でやりたいんですが。前から暖めてたネタがあって」
「生意気言いやがって。いいよ。お前は今日から俺の相棒だ。話してみろ」
朝方。私達は睡眠すら忘れ、佐江木の計画について語り合った。上手くいくかは解らないが、それは酷く私の嗜虐心をくすぐる物だった。
由香が公衆から迎えを頼む電話が来るまで、私達は入念に計画を話した。
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