秋・・。
紅く紅葉した葉っぱ。
それがたくさんついている木。
僕はそれを窓から見ている
「はぁー・・・」
ため息・・・。
理由は3つ。
お姉ちゃんの死んだ事をまだ引きずってる。
まだ腕が完治しない。
そして・・・。
美空ちゃんにちゃんと告白できてない。
まだ一歩踏み出せない。
「春、もう授業始まるよ」
「あ、うんっ・・」
凄く可愛い・・。
好き・・・。
圧し殺したけどダメだった・・・。
また真っ赤に熱くなっちゃった。
キーンコーン。
授業が始まるな・・。
席についた。
先生が来て授業が始まる。
もうすぐ文化祭・・。
忙しくなる・・。
どーしよ・・。
パタッ。
美空ちゃんが僕の机に小さい手紙を置いた。
美空ちゃんは横目で僕を見て微笑んだ。
けどすぐに両手で口元を隠した。
先生に見られてた?
いや・・見てない。
こうゆうのドキドキして楽しいな・・。
手紙を開く。
今日は買い食いどこに行く?メンチカツバーガーがいいなぁ・・。
こうゆうやり取りが楽しくてしかたない。
僕はうまく書けないけどなんとか書いた。
美空ちゃんに手紙を返す。
美空ちゃんは教科書で隠しながら手紙を開いた。
僕を見てクスッと笑った。
休み時間になって壁によりかかる。
美空ちゃんと美月くんが楽しそうに会話をしてる。
いいなぁ・・。
うらやましいなぁ・・。
僕も・・ああゆう風にじゃれあいたいな。
またため息・・。
抱き締めれたのに・・。
今は無理・・。
ドキドキして・・。
苦しくなる・・・。
窓からフワッと風が吹いた
柔らかい風が。
「春っ、頑張れ!」
お姉ちゃんの声が聞こえた・・・。
そんなはずないのに。
聞こえた・・・。
足が一歩進めた。
体が動いた。
心も動いた・・。
美空ちゃんに近づく。
楽しそうに会話している。
僕が近づいてきて美空ちゃんは首を傾げた。
「春・・・?」
美空ちゃんの手を掴んだ。
思いっきり走った。
もう知らない・・・。
どうにでもなれっ!!!
「春・・っ・・どうしたの?」
二人で走った。
息が切れる。
けど走る。
学校の裏まで走った。
やっと足が止まった。
「はぁ・・はぁ・・はぁ」
「はぁ・・春・・」
息が整わない。
けど美空ちゃんの方を見た
言ってやる・・。
もう知らない・・。
どうなってもいい。
ちゃんと伝えたい。
美空ちゃんは僕をじっと見てくれている。
美空ちゃんのおかげで・・僕は・・。
「美空ちゃん・・」
「うん・・」
「僕ね・・」
「うん・・」
心臓が壊れるかも。
ドキドキが凄くて・・。
苦しい・・・。
「美空ちゃんが好きっ!!!だから・・その・・付き合ってくださいっ!!」
目をつむった。
言っちゃった・・・。
言ってしまった・・。
一秒が一時間くらいに感じられた。
沈黙・・・。
ダメ・・・かな・・。
美空ちゃんはやっぱり・・美月くん以外とは・・。
「はいっ・・・よろしくね」
目を開けた。
美空ちゃんが笑っていた。「美月に謝んないと・・・」「美空ちゃん・・・えと」
美空ちゃんの顔が赤いのは気のせいじゃない・・。
「春なら私の事大切にしてくれるから・・私も付き合いたい・・彼女に・・なりたい・・」
もう頭が真っ白になった。何も考えられない。
嬉しくて・・。
「春・・待ってたんだよ・・・くすっ」
「・・えっ?」
「だいぶ前から・・・」
僕の告白を・・・?
キーンコーン。
授業のチャイムだ。
「教室戻ろう・・春」
「うんっ・・」
二人で教室に向かった。
やっと・・言えた。
でもここがゴールじゃないから・・。
まだいろんな事がある。
けど・・今は嬉しくて。
心の底から幸せって思えた・・・。
やっと伝わった。
僕の気持ち。
【つづく・・】
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