朝だ・・もうだいぶ暖かいなぁ。
昨日買った携帯電話で時間を見る。
まだ時間があるしもう少し寝よう。
携帯って便利だな。
メールとかの使い方を美空ちゃんに教えてもらった。インターネットに繋げられるなんて凄くビックリした・・・。
家にあるパソコンにはインターネットの線がないと繋がらないのに携帯は線がなくても繋がる。
凄い・・・。
陽の光に当ててみる。
キラッと輝く黒いボディー・・・。
「カッコいい・・・」
ニヤニヤしちゃう・・。
なんかストラップも付けれちゃうらしい。
最新式のは凄いな。
携帯を枕元に置いて布団に潜り込む。
「ん・・・固い・・」
朝・・だしな・・。
僕は朝から固くなっちゃう事はたまにしかない。
「久しぶりに・・しよっかな」
パンツの中に手を入れる。熱くて固い・・。
ゆっくり擦る。
「はぁ・・はぁ・・」
皮をめくるとヒリッとするので剥かないまま擦る。
「ん、はぁ・・きもちぃ・・・・・んっ」
美空ちゃんの事考えちゃう・・・。
いやらしいのは良くないのに・・。
どんどん気持ち良くなる。「はぁ・・はぁ・・」
なかなか最後にならない。いつもはもうちょっと早いのに。
朝御飯の時間になっちゃうよ・・・。
「はぁ・・はぁ・・くっ・・あっ・・」
ゴシゴシと強く擦る。
出そう・・。
コンコン。
「ひっ!?」
襖を軽くノックされた。
「春、入るよ」
「ま、ままっ、待って!」
まだ固いのに・・。
布団の中だから大丈夫かな・・。
美空ちゃんが入ってきた。「春、おはよ・・」
「おはよ・・ございます」
布団をぎゅっと掴んで体育座りで何とか隠す。
「ふーん・・春もやっぱり男の子だね」
「な、なにが!?」
「いいよ、待ってるからちゃんと・・しなよ」
美空ちゃんと目が合った。プイッとそっぽを向いた。「ち、違うよ!美空ちゃん、誤解だってば!」
「いいよ・・続き・・して」美空ちゃんは襖を閉めた。正直もする気になれない。嫌われた・・・絶対そうだ・・。
息を整えて襖を開ける。
美空ちゃんが待っていた。「ちゃんとしたの?」
「何の事?美空ちゃんは勘違いしてるんだよ」
「ふーん・・・」
「ぼ、僕はしないよ・・美空ちゃんを想像してエッチな事・・っ!!?」
心臓が凍りつくような感じ終わった・・。
最悪のタイミングで口がすべった。
美空ちゃんは僕をじっと見ている。
「っつ!違う!?そうじゃないの、あの、ごめんっ!ごめん、違うんだよ」
なんだよ、朝から修羅場じゃん・・。
「へぇ・・そっか・・そうなんだ・・春は私の事・・そんな風に・・」
美空ちゃん下を向いて居間に向かって行った。
あぁ・・こんな事で僕の恋は終わりなの?
僕は気まずくてどうしようもない気持ちになった。
女の子ってエッチな事嫌いなんだよね・・不潔とかいやらしいのは・・。
涙をこらえて僕も居間に向かう。
ここでくじけちゃダメだ。諦めたくない。
美空ちゃんの隣に座る。
少し距離を開けた。
「あら、春くんおはよ」
「利奈さん、おはよ」
普段通りに・・。
大丈夫・・仲直りすればいいんだ。
朝御飯を食べてから部屋に戻って制服を着る。
「ふぅ・・落ち込んでたら嫌われちゃう・・仲直りしよう」
と言いつつなにもできないまま登校した。
いつものように席についた美空ちゃん・・どうしよう・・喋れなかった。
「春さん、美空ちゃんおはよう」
「結実、おはよ」
美空ちゃんは普通に挨拶した。
「春さん?」
「おは・・よ」
「元気ないなぁ・・どしたの?」
「ううん・・元気いっぱいだよ」
小さくガッツポーズをしてみた。
「嘘だぁ・・」
「本当だもん・・」
授業中は美空ちゃんはノートを書いてくれている。
本当に助かる。
学校に携帯を持ってくる時はマナーモードにしておく方が先生に見つからないと教えられた。
もうすぐでお昼休みか。
楽しみだな・・。
美空ちゃんが小さな手紙をひょいっと机に置いた。
「・・えっ?」
「開いて・・」
美空ちゃんはまた黒板の方を向いた。
紙を開いてみた。
朝はどんな事想像したの?怒ってないから教えて欲しいな(。・w・。)
って書いてある・・。
・・・・・。
何・・・?
書ける訳ない・・。
「榊くん、この問題分かるかな?」
「書けません!」
「えっ?」
「・・・あっ・・書きます」みんなに笑われた。
恥ずかしい・・・。
黒板でチョークを握る。
左手でなんとか書いた。
「はい、いいですね」
ホッとして席に戻ろうとした。
美空ちゃんと目が合った。美空ちゃんはクスッと笑った。
どうやら怒ってないみたいだな・・。
良かった・・。
席に戻るとまた手紙があった。
美空ちゃんは開けてとジェスチャーした。
開いた。
春のエッチな声・・結構聞こえてたよ(’∀’●)
・・・・・。
言葉にならない・・。
お昼休みに三人でご飯を食べる。
今日も小さな弁当箱におにぎりとおかずが入っている
僕はこのサイズでお腹いっぱいだ。
「春さん少食だね」
「うん・・結実はたくさん食べるよね」
「まぁね・・」
結実はそう言って大きなおにぎりにかぶりついた。
「あの、お昼一緒に食べてもいいかな?」
山田さんだ。
お弁当を持っている。
「あ、うん!いいよ」
「助かった・・一人じゃつまんなくてね」
山田さんは椅子に座った。結実はほへーっと山田さんを見ている。
山田さんは結実の視線に気付いたみたいだ
「ん?なに?」
「カッコいいね」
「そうかな?」
山田さんは首を傾げた。
料理研究部が集合した。
だんだんと僕にも友達ができていく。
嬉しいなぁ・・・。
放課後に家庭科室に行ってみた。
まだ顧問の先生が決まってないので部活はできない。結実と山田さんも来た。
美空ちゃんは道具を見ている。
「ひろーい・・ねっ?」
「春さん嬉しそうだね」
「嬉しいよ・・」
こんな広い所で料理できるんだ・・。
たくさん人があつまればいいなぁ・・。
四人で椅子に座って今のうちに決めとく事を話し合う
美空ちゃんが部活ノートを作ってくれた。
「えーと・・じゃあ部長を決めよう!」
「春さんに決定だろ」
「僕・・?じゃあ・・僕がやります」
正直嬉しいな・・。
料理長になった気分。
その分、部の責任は僕が預かるんだ。
きっちりしないと。
美空ちゃんは副部長になった。
トントンと話が進んでいよいよ最初に何を作るか決める事になった。
「春だしね・・何にしよっか?」
「春さんが作る春の料理か・・」
「結実・・ギャグ?」
「質問しないでくれ・・」
山田さんが手を上げた。
「先に春らしい食材を上げていけばいいんじゃないかな?」
「うん、そうだね」
色々あるけどなぁ・・。
みんなで思い付く物を言ってみる・・部費も考えつつ・・。
あまり高い物は買えないから・・。
「筍ご飯がいいかな、作り方もそんなに難しくはないよ」
美空ちゃんが言った。
春らしい料理だしいいかもな。
「うん、賛成!」
僕は賛成した。
みんなも賛成になった。
初回は筍ご飯に決定した。「さて、今日の活動はこれまでです。おつかれさま」部長の号令で解散になる。山田さんと結実は先に帰った。
僕と美空ちゃんはもう少し残ってから帰る。
「だんだん部活らしくなってきたね」
「うん、春は部長だから頑張らなきゃね」
「うん・・でも包丁握れないけどね・・」
少し沈んでしまう。
部長なのにな・・。
「私が手伝うよ・・だから副部長になったんだよ」
「美空ちゃん・・」
「一緒に頑張ればいいよ」
「うんっ・・」
美空ちゃんがノートを書き終えた。
「さて・・帰ろっか」
「うん、美空ちゃんありがとね」
「春はいつも・・ありがとうって言ってくれるね」
「うん、本当に感謝してるから・・美空ちゃんありがとう」
「うん・・どういたしまして」
少し微笑んだ。
ドキッとして顔を見る事ができない。
恥ずかしくて後ろを向いた「うーん・・今日も買い食いしよっか?」
うーんと伸びをしながら照れ隠しで言ってみた。
「今日はどこに行く?たい焼きはたくさん食べたから・・喫茶店・・ん・・?」背中・・柔らかい感触。
「み、美空ちゃん・・?」
背中に抱きつかれてる。
心臓が壊れそう。
「ねぇ・・まだ聞いてない」「な、なにを?」
「朝・・どんな事想像したの?」
「え、えっと・・」
ドキドキ・・。
凄い・・。
「美空ちゃんと・・チューしたり・・手を繋いだりしてる所」
「ぶっ、ははっ・・全然エッチじゃないね」
美空ちゃんは・・そっと離れた。
すごくドキドキするけど・・もっと抱きついていて欲しかった。
後ろを向けない。
僕はきっと顔が真っ赤になっている。
けど・・美空ちゃんの顔を見たくて・・振り返る。
「見ないでっ!」
またちょんっと背中に柔らかい感触。
「しばらく振り返っちゃダメ・・」
「うん・・」
「このまま・・買い食い行こ・・」
「うんっ・・!」
美空ちゃんはどんな顔をしてたのかな?
見てみたかった。
背中を押されて歩く。
「今日は喫茶店に行こう」
美空ちゃんは背中を押しながら言った。
「うん・・行こう」
喫茶店なら向かい合って座らないとな・・。
楽しみ・・・。
きっと美空ちゃんの顔は笑ってる。
パフェを頬張りながら。
僕を見て笑ってくれる。
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