学校が始まってしばらく。大体の生徒の特徴も把握した。
みんな楽しんでくれている「はい、では今日の授業はここまでです。お疲れ様!」授業が終わってからも子供と大人が質問してくる。
私は教えるのが好きだ。
やっぱり好きな所にいるのが一番いい。
質問攻めを終えて教室の掃除をする。
「はぁ・・いい授業だった」机と椅子をキチンと治して電気を消す。
家に戻ると夕食を作る音。マックと大福を撫でてから家に入る。
「おぅ、おかえり」
「やっ!今日は何?」
「あっさりめの焼き飯だ・・体調大丈夫か?」
「うん、平気だよ」
最近どうも体調が優れない吐き気もするし微熱があるオマケに少し体重が増えた・・・。
なんでかな・・。
夕食を軽めにとってお風呂に入る。
「あぅ・・お腹出てきたなぁ・・」
太ったかな・・。
夢が叶って少し浮かれてきたのかも。
お風呂を上がってからココアを作ってまた芝生に座る・・・。
「はふぅ・・いい夜だな」
一人で座ってるとやっぱり寂しいな・・。
美月と美空は元気かな。
ココアを一口飲んで息を吐く。
もう夏も終わって肌寒い。ポケットに入れておいた携帯が鳴る。
画面を見るが知らない番号からだ。 「もしもし?」
「・・・・ねぇ、月にはウサギがいると思う?」
「あの、どちら様?」
「どう思う・・?」
間違い電話?
でも・・・。
「いるんじゃないかな・・」「そっか・・」
月を見上げる。
多分兎はいる。
・・・と思った方が夢がある。
「そんなんじゃ・・風邪引くよ・・綾」
電話が切れた。
「へっ・・・?」
「あやーっ!」
後ろから声がする。
振り返ると・・・。
「み・・つき?」
なんで・・・。
悩むより前に体が動いた。大好きな人の所まで走った久しぶりに触れる。
抱き締める。
「どうして・・?」
「綾が勝手に行っちゃったから・・叱りにきた」
コツンとゲンコツされた。優しく優しく・・。
「美空は?」
「おじさんの所に行ったよ・・・」
美空も帰って来たんだ・・・・。
「おばあちゃんを何とか説得したよ・・・」
「うん・・」
「ねぇ・・・僕は綾のそばにいたい・・美空と僕と綾と三人で一緒にいたい」
「・・・うんっ」
「方舟に戻るのはもっと先でいいよ・・」
「うん・・うん・・そうだよね」
「キス・・しよ」
「うんっ・・」
触れる・・・。
ビクッとなる。
やっぱり・・好き・・。
実の息子だとしても・・。「綾・・少し太った?」
「気にしてる事言うなっ・・・少しダイエットするよ・・・どうもお酒飲み過ぎかも」
美月が首筋のにおいをクンクンとかいだ。
「んっ、くすぐったい」
「・・・・ダイエットはしなくていいよ」
「えっ・・・?」
「さ、帰ろ・・」
「うん、夕飯は食べた?」
「まだ、お腹空いたよ」
美月と手を繋いで家に戻る
私もまだ成長しなきゃいけない。
これからいろんな事が起こるだろうけど。
美月となら・・。
大丈夫・・・。
【not・・・End】
※元投稿はこちら >>