田舎だし休日で遊びに行けそうな所なんてない。
美空は研究熱心だからなかなか地下から出てこない。美月と二人でレンタルDVDを借りに行く事に。
演技の参考になりそうな物を借りるそうだ。
車内では美月はルンルン状態。
「うーん、何借りようかなぁー」
「美月も演技にハマってきたね」
「うん、楽しいよ!」
「ははっ、そっか」
美月と美空の好奇心は凄まじい。
興味を持ったらすぐに調べてそれを完璧に覚える。
ルカと同じ・・いや、ルカ以上の頭脳だ。
その分エネルギー消費が凄まじいが・・・。
「綾は何か借りるの?」
「うーん・・恋愛物とか」
「綾って乙女だね!」
「何よ・・悪い?」
「ううん、可愛い・・」
運転を忘れて抱き締めてしまいそう。
私はこの子から離れられない。
可愛い可愛い・・私の愛しい美月・・。
レンタルショップはまぁまぁ大きい。
雑誌も置いてある。
「僕、CDも借りたい!5枚で1000円だってさ」
「うん、いいよ。借りよっか」
甘やかしてるかもしれない・・・でも・・。
甘やかすのが正解かもしれない。
美月と美空は性格はかなりしっかりしてる。
こうやっと物をねだるくらい許してやる。
任務で死んでしまうかもしれない。
そんな危険な任務はさせないけど・・・。
辛い物を背負ってるんだ。甘えさせてあげよう。
でもね・・・・。
「美月・・5枚で1000円だよね?」
「あは・・ダメ?」
美月は頭をポリポリかく。カゴの中には5000円相当のCDがあるんですが・・・。「また今度にしなさい・・5枚に絞れっ!」
「あぅ・・うん」
私が考え込んでる間に美月も何するか分かったもんじゃないな。
美月と美空は最近買った音楽プレイヤーにハマっている。
高級ヘッドホンまで買いだした。
まぁ音楽は私も好きだが・・・・。
DVDコーナーに向かう。
大手の店だから品揃えは充実してる。
私は気になる映画を適当にカゴに入れる。
もちろん一週間で見れる程度の数。
そんな私をよそに美月は・・・・。
「綾っ!いっぱいあった!」
「何だ・・・その数・・夕飯抜きにして欲しいの?」美月の顔が青ざめる。
すぐに棚に戻しに行った。でも可愛らしいよね。
まだ子供なんだって思う。しばらくして何個かに絞って持ってきた。
「これにする・・ぐすっ」
おい、涙目かよ。
可愛さにやられてしまわないようにする。
「泣かないの・・また今度借りようね」
「うん・・・」
美月の頭を撫でてレジに向かった。
帰宅すると美空が冷蔵庫をあさっていた。
「美空、ただいま・・・何かおやつあるかな・・僕も捜そっと!」
美月まで捜索に加わろうとした。
「昨日買ったパンあるからそれ食べなさい」
二人ともハッとしてパンを取りに行った。
無邪気だなぁ。
美空はさっさとパンを食べて地下に行こうとした。
「美空は映画みないの?」
美空は立ち止まって腕を組んだ。
「映画かぁ・・うーん」
「演技の参考にって思って・・・」
美空は自慢気に笑った。
「なら見ない、私は演技上手いからねっ」
パチリとウィンクしてエレベーターに向かった。
実際上手いから何も言えない。
てか今のウィンクもう一回見たいっす・・・。
美月がムッとしている。
「僕だって・・上手いもん・・・」
「美月は普通だよ。はい、私の部屋に行こっ」
「・・・あぅ・・」
DVDプレーヤーは私の部屋にしかない。
一人の時はあまり使わなかった。
ディスクを入れてベットに座る。
まずは私の恋愛映画。
ココアを飲みながらまったり鑑賞する。
「綾・・僕ね・・」
「うん?何?」
「僕って獣かな?・・エッチしたくてたまらない」
「うーん・・それはしかたないよ」
雪の一件で考えさせられたこの歳の子供はヤりたい盛り。
ましてや美月と美空は性欲異常になりやすい。
エッチを覚えたての子供は誘惑に弱い。
美月は雪とは一度しかエッチしてない。
きっぱりと私と美空だけとエッチしている。
まぁ二人の時点できっぱりではないが・・・。
美月ぐらいの歳でモテる男ならヤりまくるか、それか上手く自分を抑えて女の子との関係を大事にするか。美月は紳士だし後者だ。
「僕は獣にはなりたくないな・・・理性を亡くしてエッチばっかりに溺れるなんて・・・」
「そんなの考えないの!」
美月の頭を撫でる。
美空が師匠の所に行っていなくなった時は私と美月は理性を失って毎日エッチしていた。
快楽に溺れた。
今でも十分溺れてるけどあの時は本当に獣化してたな・・・スリルを求めて学校や外でエッチしたり。
隠れながらエッチな事をしたり。
我ながら軽率な行動をしてた。
あ・・今も学校ではするか・・・。
「今はそうじゃないでしょ?」
「うん・・でもね」
美月が私にくっつく。
「またあの時みたいに・・メチャクチャになりたい時もあるよ・・」
「えっ?・・美月?」
美月は何か我慢してる・・あの時のようになりたいのか?
「去年の夏休みは凄かったよね・・・わざとスーパーの駐車場で車の中でエッチしたり・・・」
「美月・・・」
求めるような・・欲しがるような顔。
私の心は簡単に崩れ去ろうとしている。
あまりの可愛さに。
「綾・・またああゆう事したいよ・・」
「美月、ダメだよ・・」
映画鑑賞どころじゃない。美月の誘惑に耐えなきゃ。「また学校でも外でも・・いろんな場所でしたいよ」上目遣いで私を・・見つめて。
「ダメ・・ダメよ」
折れたダメだ。
「綾・・もう我慢できない・・あの時みたいになりたい・・獣になりたい」
もう何とも言えない表情をする。
綺麗な可愛い顔が少し色っぽくなる。
私をこんなに誘惑する美月は初めて・・・。
私は・・・。
「美月・・」
折れてしまった。
「いいよ・・獣になろう」
美空もいるのに・・。
いけないって分かってるのに。
母親なのに・・。
美月がクスッと笑った。
「どう、僕の演技!普通じゃないでしょ?」
「は?・・ふぇ?・・演技?」
「うん、どうだった?」
「心が折れたよ・・からかっちゃダメだよ」
美月は妖艶な笑みを浮かべる。
こんな色っぽい美少年見たことない・・・。
「でも・・・たまにしようね・・」
「うん・・・」
どうなるのかな・・・。
周りの目を気にしないで・・・エッチするの?
学校でも?していいの?
スリルを求めていいの? 月曜日が凄く待ち遠しくなった。
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