今日の学校はムフフである・・・美月と美空には言っていない。
ある事を。
ホームルームの時間。
演劇の役は決まっている。
「はーい、衣装できましたっ!」
みんな歓声をあげる。
「じゃあ、演劇に出る人は更衣室にいこーっ!」
演劇の役はこんな感じ。
勇者ルーク。
利奈。
双子の魔法使いメルとリル美月、美空。
魔神軍団。
遊くん、留美。
その他脇役が数人。 美月以外はみんな自分からやりたいと言った。
他の生徒には証明、小道具、背景などを担当してもらう。
みんなが主役をモットーとする。
更衣室に移動する。
更衣室には衣装が用意してある。
私は楽しみで仕方ない。
男女分かれて更衣室に入る私は壁にもたれかかって待つ。
しばらくは文化祭の準備で忙しくなる。
授業もお昼まで。
午後からは文化祭の授業にあてられる。
田舎だからこそ文化祭に力を入れる。
周辺の住人もやってくるのだ。
女子更衣室の扉が開く。
美空が・・・ヤバい事になってる。
「あは・・先生、どう?」
白いシスターの服のようだが着物の特徴も混ぜてある裾と袖はかなり余裕がある頭には白い布のついた帽子所々、金と銀の装飾。
「あわわ・・美空ちゃん・・ヤバいよ・・」
私はワナワナする。
我が子ながら殺人的な可愛さ。
髪はたらしたまま。
生粋の日本人ではないためまさに天使って言葉がぴったり。
「留美も美空ちゃんも可愛いなぁ」
「私、これ気に入った!」
利奈と留美も可愛い。
留美のはまさに悪役って感じ。
利奈は勇者の服。
ドレスを改造して所々鎧をつけた。
衣装代奮発して良かった!諭吉さんが10人消えたぜ!
美空がヤバい・・。
なんなんだこの子は・・。やっぱり抱き締めてしまう「美空ちゃん・・ヤバいっすわ・・」
「先生っ・・苦しいよ」
「おっと、ごめんね」
女子の着替えは終わった。遊くんと美月はまだだ。
しばらく待って・・・。
遊くんが出てきた。
「ういっす・・俺にぴったり」
遊くんは衣装を少しいじりながら照れている。 「遊くんいいね!」
「遊・・私の部下として最高の出来だ!」
利奈と留美が誉める。
こうゆう瞬間がデザイナーとして幸せな時だ。
「猫先生・・みーがヤバい」「えっ?」
美月はまだ出てこない。
「俺たちは先行こうぜ」
「勇者だぁ!」
「私は悪の帝王・・ワッハハッ!」
三人と他の生徒は先に体育館に行ってしまった。
美空と私は待っている。
遅いな・・・。
私は待ちきれずに入る。
「美月?おそ・・」
「何してんのよ、ば・・か・・・」
私と美空は固まる。
美空と同じ衣装だけど。
「お・・おぉっ・・・おおおおおっ!!」
私は思わず声をあげる。
「美月・・可愛い・・
美空はモジモジしている。美月が涙目。
「や、見ないで・・やだよ・・・」
恥ずかしそうにしている。美月っ!やめろっ!
その衣装でモジモジするなっ!!
私が野獣化しちゃう。
「美月っ!」
無理でした。
抱き締めて離せない。
「わ、先生っ!」
美空も可愛いが美月も可愛い・・・。
「二人共・・・ヤバいよっ」更衣室を出て体育館に向かう。
メチャクチャ目立つし。
黄色い歓声も上がる。
私は凄い満足感っ!
さすが私の子供!
体育館のステージは交代で使う。
開いたスペースで演技の練習をする。
小道具などは教室で作る。視線が美月と美空に集まる演技は他のクラスもするし衣装を着ている生徒もいる
私のクラスは格が違う。
なんたって衣装には諭吉さん十人分かかってる。
その分他の予算に余裕が出来た。
何より美月と美空だ。
テレビでも見れないような超美形。
・・・って私テンションがやばいよ。
親バカフルパワー状態。
空いてるスペースで演技の練習。
脚本は単純で分かりやすい勇者が伝説の剣を抜いて冒険に出かけて魔法使いと出会う。
すぐに仲間にはならないが戦って絆を深め仲間にするそして悪の帝王を倒しに向かう。
って感じ。
「じゃあまず勇者が剣を抜く所から・・ステンバーイ・・ゴウッ!」
利奈の演技は凄まじい。
なりきってやがるぜ・・利奈はどこか神秘的な子だ。そして何よりパパさんがリアルに剣士だ。
村に伝わる伝説の剣。
それを引き抜く。
「僕は・・・勇者・・勇者なんだっ!」
ちなみに利奈は男役。
利奈みたいな美少女が男役やっても違和感ない。
むしろグッとくる。
「はい・・次は魔法使いの登場シーンね・・はい、ステンバーイ・・ごおっ!」
美空は超ノリノリ。
美月も頑張っている。
まだ小道具の魔法の杖は出来ていない。
あまり目立たない生徒は小道具などの仕事が得意だ。生徒の性格を把握して役割を与えた。
不満の声はなかった。
まさに適材適所。
しばらく演技の練習をしてから教室に戻る。
今日はみんなで気合いを入れる。
衣装の出来映えに歓声があがる。
「はーい、シャラップ!」
少し静かになる。
私は腕を組んでにやつく。にやついてしまうのだ。
だって仕方ない。
みんな可愛い。
それに・・親バカでなくても美月と美空は可愛すぎる・・・。
「今日は偉大な一歩・・みんなで成功させよう!」
ワアーッと歓声。
私のクラスは一味違うぜ。校長はきっと驚く。
私の本気・・見せてやる!
※元投稿はこちら >>