ホテルに入ると、如何にも待ちきれなかったかの様に、私達はベッドの上で
絡み合った。
彼の手で、服を脱がされ、全裸に剥かれた。
「課長・・課長・・。」
「好きだよ、大好きだ・・。」
乳房が、口に含まれ、空いた手で、股間を探られる。
敏感な箇所に、容赦なく指が侵入してくじられた。
ほとばしる愛液、身体を包み込む官能が全てを忘れさせた。
鍛えられた彼の肉体は、夫の比では無い。
そうでなくても・・満たされていない肉体は、敏感になっていた。
「あぁぁぁぁ~~~、あっぁぁぁ~~~、」
彼のペニスを何度も打ち込まれ、セックスの醍醐味をその身体に刻まれた。
何度も喘ぎ声をあげている最中、突然私の携帯が鳴った。
メールでは無く、電話の方だ。
私も、彼も、驚いて思わずその動きを止めた。
「出なくてもいいだろう?」
二人の身体はまだつながったまま、その状態のままで彼はそう言った。
「ダメ、出なかった事は無いの。出ないとかえって怪しまれるわ。」
彼が手を伸ばして、呼び出し音のするバックを引き上げ、それを受け取ると
中から急いで携帯を取り出した。
着メロが鳴り続けている。
そろそろ出ない事に怪しみ始めているかもしれない。
私はそう思いました。
「なに? どうしたの?」
努めて平静を装い、そう応えた。
私と重なったままで、彼がこの会話を聞いていた。
『悪い、今 仕事中か?』
「そうだけど・・。」
心臓がバクバクと鳴っている。
『今いいかな?』
状況を確認する夫。
その時彼が動いた。
彼のペニスが中で動いた。
思わず手で口を押さえ、声を押さえたが、漏れたかもしれない。
『如何した、大丈夫か?』
「あっ。ごめんなさい、で、なに?」
やっと主人が用件に入った。
その内容は、正直たいした事では無く、彼も直ぐに察した様だ。
その途端、不意に彼が動いた。
それは、先ほどとは違い、意識した動きだった。
正に、私を喘がせるつもりのようだ。
「今、手が離せないの・・、ごめんなさい切るわね。」
私は、主人にそう言うのが精一杯だった。
「ア~ン、もう意地悪~~ぅ。」
本来なら怒るべき処でしょうが・・、この時の私は悪い妻でした。
激しく動き始めた彼の動きに、積極的に応じておりました。
たった今、主人との会話を終えた私は、もはや淫乱な女でした。
<影法師>
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