勢いで美空にキスをしてしまった。
泣きそうだったから。
そんなの見たかったから。「んっ・・・」
何だか心地よくて離れられない。
美空に嫌われるかな。
唇を離すと美空は微笑んだ「やっと・・キスしてくれた・・・待ってたんだから・・・」
「美空・・怒らないの?」
「怒らない・・・嬉しいよ・・美月が私の初めてのキスを奪ってくれ」
見慣れた妹だけどもやっぱり綺麗だ。
僕はもう一度唇を重ねた。「んっ・・んっ・・はぁっ、美空の唇くらい何度だって奪ってやる」
兄妹の一線を越えてしまったような気分になった。
それから眠たくなるまでキスをした。
でも美空を抱きたくは無かった。
それだけはしたく無かった・・・・
翌日、大福の散歩を任される。
田んぼばっかり・・でもおじさんの家もそんな感じだったから別にいい。
「美月・・・私の気持ち伝えたからね。だから今度は美月の番だよ」
「美空・・・わっ!」
大福がいきなり走り出す。二人で止めようとするが大福は止まらない。
「大福っ!どこ行くの?」
小さな廃屋の前に大福は座り込む。
「大福?どうしたの?」
尻尾を振っている。
「もしかしてこの家に入りたいのかな?」
美空は大福の目をじっと見つめる。
「違う・・待ってるんだよ・・・飼い主を・・」
「飼い主?綾さん?」
美空は首を横に振って大福を抱き締めた。
「辛いね・・大福・・」
「・・・・?」
僕は動物の思ってる事なんて分かんない・・・・
美空は何か勉強したのかな?
大福はしばらくするとまた歩き始めた。
家に戻ると綾さんの所に駆け出す。
「大福!お帰り!」
嬉しそうに尻尾を振っている。
美空は綾さんを見つめている。
「大福・・廃屋の前に座ったでしょ?」
綾さんが大福の頭を撫でながら悲しそうな目をした。「私の前の飼い主さんがね・・・大福を置いて亡くなったの」
「・・・やっぱり・・」
美空が呟いた。
なんで知ってるの?
「私がここに越してきた時すぐ仲良くなったのが前の飼い主さんでね。よく大福の散歩を任されてたんだ。いつものように散歩して帰るとね・・・眠るようにして亡くってた」
綾さんは大福をギュッと抱き締めた。
「大福はまだ生きてると思ってるんだよ。前の飼い主さんにボール投げて欲しいって、だから家の前に座って待ってるんだよね」
美空が泣きながら喋った。綾さんは少し驚いたがすぐに微笑んだ。
「そうだね。きっと・・・・大福・・」
綾さんは大福の目を見つめた。
「さ、お昼食べよ!」
綾さんは涙を拭いて居間に向かった。
美空は大福に抱きついて泣いた。
お昼の後に大福とボールを投げて遊んだ。
美空は縁側で綾さんの隣に座っている。
僕がボールを投げるとすぐに追いかけて持ってくる。「ワフッ!」
ボールを持ってきて尻尾を振る。
「美月くんもおやつ食べよー」
「あっ、はい!」
三人で並んでどら焼を食べる。
大福は座って鼻でボールを転がしている。
「綾さん、大丈夫。大福は今とっても幸せだよって言ってるから」
美空は綾さんを見つめて言った。
綾さんは美空をギュッと抱き締めた。
「ありがと、美空ちゃん」
夜、まだ慣れない敷き布団で寝る。
美空はお風呂に行っている携帯を開いておじさんにメールをする。
「はぁ・・・」
美空と一緒に寝るようになってからオナニーしてないな・・・
また綾さんにして欲しいな・・・気持ちよくして欲しい・・セックスしてみたい・・・
自然とパンツの中に手を入れて自分で擦る。
「はぁ、はぁっ・・んっ」
美空はまだ来ない。
綾さんの部屋に行ってイカせてもらおう・・
セックスもさせてもらおう・・・
僕は頭がおかしくなっていた。
快感しか頭に無くて。
綾さんの部屋に向かった。
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