目が覚めた。
病院らしいベット。
「大丈夫ですか?」
痛い・・・肩を抑える。
「良かったです・・うちが病院で」
銀髪の女性だ。
美人でスラッとしている。隣には・・・少年・・・14歳くらいの・・。
見覚えがある。
この子は。
「美月!!」
美月は驚いた。
「へ?大丈夫ですか?頭を打ったとかじゃないですか?」
「いや、頭に傷はない・・」美月を見つめる。
「美月・・・ああ・・分からないか・・そうだよな・・・またか・・また助けられたんだな・・」
女性が困惑している。
「あの・・美月って誰ですか?彼は私の夫のルカっていいます」
「は?・・・・」
いやいや・・美月だろ。
まったく同じだ。
「私は白木楓、ここは白木病院です。何か頭をぶつけて記憶でも・・・」
どういう・・事だ?
「今は2009年の12月・・だよな?」
「は、はい・・・」
どうなっている?
訳が分からない。
美月に助けられたのに。
2009年の12月に。
「あなたのお名前は?」
「ジョン・タイター・・・」「ジョンさんね・・・頭は負傷してないし・・検査もしたけど・・」
俺はルカを見る。
美月にしか見えない。
「あ、ルカは喋れないんです・・この子はこう見えても28歳ぐらいですよ」
美月と同じような物か?
まったく見えない。
下手に喋らない方がいい。「怪我は一週間ぐらい様子を見た方がいいですね」
「いや、人を待たせていて・・すぐに・・向かわなければいけない」
「そうですか・・入院してもらった方がいいんですがね」
「すまない・・怪我の理由は・・・」
「いいですよ。何か理由がありそうですし」
「すまない・・・」
美月は・・・どうなった?一体・・どうなっている?病院を出ようとした。
ルカがこちらを見ている。「驚かせて・・すまなかったな・・・」
ルカはうなずいた。
美月にしか見えない。
楓もやってきた。
「あの無茶はしないでください・・傷口は縫合しましたが・・・」
この二人は幸せそうだ。
「ありがとう・・・助けてくれて・・」
「いえ、医者として当然です」
手を振って見送ってくれたM1911を返せなかった。
また別の任務の時に助けられるのかもしれない。
いや、美月は嘘をついたのかも。
全て嘘・・・・。
タイムマシンの所に戻る。ハッチを開けると詞葉がいた。
「あっ、大丈夫ですか?」
「ああ、行こう・・・」
座標を設定して未来へ行くなんだこの脱力感。
美月はいない。
そんな・・・。
タイムマシンステーションにつく。
また黒服が出迎える。
「ご苦労。無事に連れて帰ったな。」
「この子は俺が預かる」
「いいだろう」
部屋まで連れていく。
「あの本当に未来なんですか?」
「ああ、ニュースを見れば分かるよ」
詞葉の頭を撫でた。
パソコンでインターネットを調べる。
銀狼計画・・検索結果120件どれもマンガの情報。
なんで美月がいなかった?訳が分からない。
歴史が変わったから?
「詞葉はチーズバーガーを食べて待っててくれ」
「あ、はい・・美味しそう・・・」
黒服の所に行く。
「なんだ?」
「銀狼計画は知っているか?」
「ああ、君が最初に殺した大統領の息子が発案した」誰だ?
「増田という男だ・・逃げてばかりだったからな責任を取ってもらった」
銀狼計画がなければ美月と美空は生まれる事はない。つまり俺が殺した?
部屋に戻る。
詞葉はニュースを見ているこれは・・・まさかな。
俺が双子を殺した?
恩人を殺した・・。
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