ヘリコプターから降りて飛行機に乗る。
個人用の小さなやつ。
目隠しをされていた。
気配で分かるが5人いる。腕の拘束を解かれて目隠しを外される。
「手荒い真似をしてすまないな」
さっきの黒服だ。
「どこに行く?」
「言えない。どうだワインでも」
「いらない・・酒は飲まない事にした」
「そうか・・・」
「なぁ・・チーズバーガーはあるか?」
数時間後にまた目隠しをされて拘束される。
車で1時間ほど。
何かの建物に連れていかれる。
エレベーターに乗る。
かなり下まで降りる。
しばらく歩い部屋に案内されて拘束を解かれる。
いかにもという感じのコンクリートの無機質な部屋。「アレックス軍曹。君は英雄だな、英雄にはふさわしい任務を用意した」
別の黒服。
「俺は英雄じゃない・・任務って何をする?」
黒服はニヤリと笑う。
「歴史を変えてもらう」
もしかして・・・
「タイムマシンでか?」
「察しの通り・・噂になっている通りにタイムマシンは開発された」
「で?どうするんだ?」
「やる気があるならぜひやってもらいたい。今、ろくな人間がいなくてな。君は工作員として有能になる。訓練をすればいあ。嫌なら帰ってもらって結構。ただし軍は退役してもらう」
俺の家族は軍の仲間だけだ妻とは離婚したし息子にも会えない。
両親もいない。
「・・・・やる、ただし」
「なんだ?金か?」
「毎日最高に美味いチーズバーガーを食わせろ。それが条件だ」
黒服は大声で笑った。
「面白い!いいだろう。最高の物を用意する」
「外出は出来ないのか?」
「体に探知機を埋め込まれてもいいなら外出は許可されている」
「俺は逃げない・・勝手にしろ」
恐らく俺の素性は全て調べてあるな。
「しばらく休暇を取ったのちに訓練をしてもらう。部屋は用意してある」
「そうか・・・規則は?」
「特にない・・恋愛しようが自由だ」
「ずいぶん緩いな」
「そんなもんさ・・・」
部屋に案内される。
目隠しはされない。
部屋はなかなか広い。
さっきの部屋よりは殺風景じゃないな。
ベットに倒れこむ。
テーブルにさっそくチーズバーガーが置いてある。
「はぁ・・・」
特にやることはない。
コンコンとノックされる。「失礼、これはどうするかね?任務で使うか?」
美月に借りたM1911。
「ああ、くれ・・退屈で仕方ない」
「テレビはあるぞ」
「テレビより銃だ」
黒服は出ていった。
M1911を触る。
弾は無い。
少し構える。
もう少しこの銃について知ろう・・・
恩人の銃を。
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