夏休み前までにどこに旅に行くか決める事に。
旅は日本限定だそうだ。
宝物を見つけろって。
私はもう見つけてる。
「美空、どこ行く?」
「うーん、関東とかは?」
東京方面は行った事がない羽田空港らへんは飛行機から降りてちらっと見ただけ・・・。
「宝物って・・・何を見つければいいのかな?」
「・・・・ばかっ」
「え、なに?」
「・・・知らない」
美月は私の事宝物って思ってないのかな・・。
私は美月が宝物。
大事な宝物・・・。
とりあえず関東方面をぶらつく事にした。
他の計画は後々。
「じゃあ、僕お風呂行ってくるから」
「あ、うん・・私寝るね」
「そっか・・おやすみ」
美月からは誘わない。
たぶん気を使ってる。
というよりママの体の方がいいんだ。
私の体なんて・・・。
私はパジャマの上から胸をさわる。
「・・・ひ・・ん・・・にゅ・・う・・・」
我ながらガッカリ。
部屋に戻ってテレビをつける。
私は洋服が好きだ。
だから雪のスケッチブックを見るのも大好き。
ベットに転がる。
髪をコームでとく。
大分伸びたかな。
もう太ももくらいまできた・・・。
「はぁ・・美月・・・」
私は・・パンツをなぞる。少しいじってみる。
美月にいじって欲しい。
触って欲しい・・・。
「んっ・・・ん・・」
私は勇気がない。
美月に甘える勇気が。
もっと・・甘えていいのかなぁ?
一人じゃイケない・・。
美月にしてほしい。
今日は大丈夫かな?
甘えても・・大丈夫かな?エレベーターに乗って上に向かう。
もう真っ暗。
美月の部屋に向かう。
今日は頑張って甘えよう。エッチはしてもらえなくても・・・一緒に寝るくらいなら・・・。
ベットの軋む音。
喘ぎ声。
ママと美月がエッチしてる・・・・・。
美月の喘ぎ声・・。
聞いていたい。
私はまたエレベーターに向かった。
私はやっぱりダメだな。
強がっていても弱い。
甘える勇気も出ない。
翌日も学校に行った。
休み時間に美月と旅行の予定を決める。
「東京タワーに行っみたいなぁ・・」
「私は浅草とかも行ってみたい」
ノートに予定を書く。
「へぇー旅行行くの?」
利奈が興味深そうに見にきた。
「僕、利奈にもお土産買ってくるね」
「ありがとう!」
やっぱり利奈と付き合ったほうがいいんじゃないかな・・妹の私より利奈の方が・・。
「美月!ちょっと来てくれ!」「あ、わかった!美空、ちょっと行ってくるね」
「うん・・・」
私は・・どうしとこんなに悩むんだろう。
好きなのに・・なんで?
「美空ちゃん、二人で旅行だよね?」
「うん、そうだよ」
利奈は抱きついて耳元でささやいた。
「よかったね、いっぱい甘えなきゃいけないよ!」
「う、うん・・・」
そっか・・二人きりだし・・私と美月だけだから。
甘えられるんだ。
「百合っすか?」
留美がニコニコ笑っている「そう!私は美空ちゃんラブだもん」
「わわ、私も好きだけど百合とかじゃないよ!」
留美は利奈と私を抱き締めた。
「お前ら、きゃわいすぎ!」お昼はお弁当だった。
私の弁当には必ずハンバーグが入っている。
「もくもく・・」
美月はそんな私を見て笑う「もくもく・・何よ・・もくもく・・」
「ははっ!なんかね・・」
何なのよ・・・。
心は読まないからね!
そんな日が続いた。
そして変な噂がたった。
【あの双子ってエッチしてるらしいよ】
私は誰が広めたのか何となく分かった。
あの女子グループ。
クラスのみんなはかばってくれた。
利奈も留美も遊も・・。
でもさすがに広まるとどうにもならなくなってきた。とても居づらい。
私のせいで美月を傷つけた・・私のせいだ。
帰り道。
いつものグループで帰る。美月が立ち止まった。
「皆に・・聞いて欲しい事がある」
私は美月が何を言うのか分かった。
私はやめるようにテレパシーで伝えた。
でも美月は言った。
「僕は美空が好きだ!だから・・・エッチはしてる」
留美と遊は固まる。
利奈は私に寄り添った。
「ま・・まじで?」
留美はワナワナしている。「・・・お前ら・・・」
留美は私と美空に近づく。「お前らは・・・」
留美は・・何考えてるの?「禁断の愛なのかー!!!」
遊はクスクス笑っている。「みー・・なんとなく分かってたよ」
留美はうるうる泣いている「禁断の愛・・切ねぇ!私は分かってやるよ!」
「俺も・・みーが誰を好きになろうが自由だしな」
利奈もニコニコ笑っている「私が一番最初の理解者だからね!留美と遊は二番目」「う、ウソー!利奈に一番とられた!」
「いや、俺が一番だろ」
みんな分かってくれている・・・。
「う・・ぐすっ・・」
私はなんでか涙が出た。
「美空、大丈夫だよ・・」
美月は笑って背中をさする「ヨッシャ!パーッとカラオケ行こうぜ!私と遊のおごりだ!」
「おごるのはいいが留美にいいとこ取られた・・・」みんなでカラオケに行ったカラオケは初めてじゃないけど。
今日は特別楽しかった。
それから学校は楽しく過ごせた。
噂もいつの間にか消えた。夏休み前の終業式。
早めに学校が終わった。
私は準備してあった荷物を持つ。
夏だ、もう暑い。
ママが駅まで送ってくれた「じゃあ、夏休みが終わるまでに宝物を見つける事!分かったね?」
私と美月は頷いた。
電車が来て。
私と美月は旅に出た。
二人きりの旅へ。
※元投稿はこちら >>