(私の味わった事の無い・・って、どんなものなの?)
その蔭山の言葉に、密かにそれを待ち望んでいる自分を知った。
夫以外の男性の前で、服を脱ぐのも初めてなので、多少恥ずかしい気持ちが
有った。
しかし、初な娘でも無いので・・そんな気持ちを蔭山に悟られるのも悔し
い。
彼が服を脱ぎ始めるのを見て、照江は彼に背を向ける様にして、身に着けて
いる服を脱ぎ始めた。
下着に手をかけた所で。
「柴田さん、ダメですよ、男の楽しみを奪っては・・。」
蔭山がそう言って、照江の背後からその身体を抱きしめた。
「スリップは僕が脱がしてあげますよ。ブラジャーもね。」
「エッ?」
照江は、その場で行き成り蔭山に抱き上げられた。
外国映画等で良く見る、新郎が花嫁を抱き上げる・・あのスタイルだ。
しかし、今の照江は、ウエディングドレス姿ではなく、純白のスリップ姿で
あった。
「今どんな気持ち? 教えてくれないかな? 僕とオ○ンコする気持?」
抱き上げた照江の顔を見なが、蔭山がそう訊ねる。
蔭山ワザと投げかけた卑猥な言葉に、照江は戸惑いつつも、
「止めて・・そんな事聞かないで・・。」
そう言うと、顔を横にそむけた。
心臓が激しく波打っているが判る。
「如何して? 柴田さんの、正直な気持ちを教えて欲しいな?」
更に蔭山が意地悪く尋ねると、
「イヤ、そんなこと言えません!」
照江は、あまりの恥ずかしさに、その顔を隠した。
<影法師>
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