「あぁぁ~~、もう離れられない~~、もっと・・もっと、して~。」
蔭山は何度も照江の濡れまくる膣を突くと、その唇を貪った。
蔭山のその身体を強く抱きしめながら、何度もその言葉を繰り返した。
照江のその姿を見て、すっかりと自分の虜となっているのが、はっきりと判
った。
蔭山は照江の変わり身に驚きながらも、良い拾いものをしたと思っていた。
この手の女は、彼に言わせれば、実に貴重な存在だと言う。
受け身一辺倒の割に、えらく淫乱なのだ。
しかも、男に従順でもある。
何でも言いなりになるし、文句もいわない。
遊ぶには、淫乱一番だ。
元々その素質を備えていたのかもしれないが、それが開花したのだろう。
年齢的には遅まきだが、十分楽しめる身体であった。
この店に勤務する様になって、蔭山は何人かの人妻を同じ様に誘惑してい
た。
驚く程の高確率で、女達は彼の毒牙に掛った。
その最大の理由は、家庭や社会に於いても、自分が女として見られなくなっ
た事だ。
その事に対して、女の誰もが、決して満足はしていないのだ。
やはり女として見て欲しいと願うのは当然の事だ。
蔭山の手にかかった女は、その中でも特にその傾向が強い女だった。
彼は、それを見抜く目を持っていた。
その手口は、照江の時と同じだ。
自分が彼にとって特別の様に思わせるのだ。
有る意味、女は自惚れている処が有る。
何度も同じ言葉を繰り返し言われると、そうでなくとも、ついその気になる
ものだ。
その気にさえさせれば、後は成功した様なものだ。
一度彼と身体を重ねれば、その性戯で女を虜にさせる自信が彼にはあった。
そうなれば、例え相手が二の足を踏んだとしても、それを理由に、再度関係
を迫る事が出来る。どちらに転んでも、蔭山には何の問題は無かった。
困るのは、その人妻の方だけだ。
彼の元から去って行く女を、彼は決して追わない。
それがせめてもの、彼の情であった。
楽しませて貰った分だけ、お互いが良とすればいい。
それ以上追及すれば、犯罪に繋がる恐れがある。
怖いのは、女の方がその気になった時である。
夫と別れてまで、彼と一緒になりたいと思わせてしまう事だ。
開き直って時の女ほど、怖いものは無い。
蔭山が一番心がけていたのが、その点で有った。
付かず、離れずが、彼にとっては一番都合が良かった。
<影法師>
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